CPU Expect2002.08

これから使ってみたいCPUを列記しています。2002年08月版。

筆者が未だ使用したことの無いCPUについて、所感を綴るという無責任っぽいコーナー。2002年08月版。

ちなみに文中では消費電力とTDPが同義のように記述していますが、別物です。現状ではTDPの情報しか得ることが出来ませんので、近似値として同義のように扱っています。

当記事には根拠に欠ける邪推や妄想が混入しています。
事実の確認は各自の自己責任においてお願いします。

CPUに成熟期は来るか?

景気が悪いとはいえ、PC業界はやはりまだ花形という気がする。数多くのメーカが新製品を次々と投入し競争を続けている。そんな状態が続いているのは、PC関連製品の利益率が高いからに他ならない。潤沢な研究開発費を投入し続けなければこの状態は維持できないだろう。そんなPC業界にあって、未だ注目を浴びつづける熱い存在であるCPUについて少し思っているところを述べてみたい。

CPU開発競争の中心は未だに処理能力にある。これは例えばクルマでいうと高級高性能志向だったバブル以前に相当する。その後クルマは最近になって急激にバランス志向に転じた。原因として不景気で出費を抑えるようになったこともあるが、少ない出費あるいは小さなボディでも必要とする性能を獲得できるようになったことが大きい。バブル以前はクラウン・マークIIだったものが今ではワゴンR・フィットである。比べてみれば威張れなくはなっているが何も困ることは無く、むしろ便利になっていることが分かる。CPUの世界でもこれから同じようなことがおこるのではないかと感じている。

そのきっかけとなるのはやはり騒音と熱だろう。最近のCPUは電球クラスの消費電力となっているものが多く、発熱の処理は問題となりつつある。どんなに工夫しようとも、熱交換の相手は部屋の空気であるし、工夫した分だけコストが高く付く。「エアコンガンガンかければいいじゃん。」という人も多いが、そういう人は高性能のためなら電気代と騒音には目をつむれる人であって、そうした代償を常に意識させるようなものは道具として成熟していない。高性能を謳うPCはそれでも許されるかもしれないが、普及機がそれではいけないと思う。しかも、普及機はコスト制約が厳しいため発熱処理に多くのコストは割けない。

普及機に必要なCPU。それは、大方不満のない処理能力と大掛かりな冷却装置を必要としないコストの安いCPUである。残念ながら「これだ!」と言えるCPUは現在存在しない。しかし、次世代のCPUには期待できるものもある。登場が待ち遠しい。

CPUメーカの3すくみ

まずは下表を見てみよう。これは現在の主力商品と近未来に登場予定のCPUについてのチャートです。チャートの数字は全くの独断&予想であることに注意して下さい。数字の大きい方が処理能力が高く、消費電力が少なく、価格が安いことを示しています。色付きは現時点で未発売のものです。

各CPUの特徴チャート(最近~近未来:デスクトップ中心)
MakerBrandCore処理能力消費電力価格
IntelPentium4Prescott1031
Northwood821
?Dothan862
Banias762
Pentium3-STualatin552
CeleronNorthwood624
Willamette416
Tualatin458
AMDAthlon64?CrawHammer1012
AthlonXPBarton834
Throughbred723
Palomino615
DuronMorgan419
VIAC4?Nehemiah477
C3Ezra-T2810
TransmetaCrusoe?256Bit?410?
TM580019?

Intelはコスト、AMDは消費電力、VIAは処理能力に難があるのが一目瞭然ですね。TransmetaはCPU単体の入手が困難なので考察から除外します。

Intelは常に余裕をもって競争するために利潤をより多く追求しています(できています)。それはイコール価格が高いということです。ただし、トレードオフの関係にある処理能力と消費電力のバランスではやはり一日の長があり、トップシェアはやむなしといった感じです。

AMDはIntelに対して処理能力で凌駕しようと奮闘しています。現在は不利な情勢ですが、Pentium4(Northwood)出現以前はAMD優勢でした。最高級の処理能力を安価で供給するというスタンスは立派です。可能な限りダイサイズを小さく設計して、高クロックで運用すれば処理能力とコストは両立しますが、消費電力は期待できませんね。資金に余裕の無い競争を強いられているだけに仕方の無いところかもしれません。ですが、裏技(?)としてDownClockすれば処理能力と引き換えに消費電力を抑えられますので、そういった柔軟性が自作派ユーザには受け入れられているようです。ちなみにIntelのCPUは倍率固定なのでDownClockにはあまり向いていません。AMDも現在は加工が必要なので、是非加工なしで倍率可変にできるようにしてもらいたいですね。

VIAはダイサイズを小さく設計してコストを抑える点はAMDと同じですが、消費電力低減に注力しているところがAMDとは正反対です。じゃあ逆にOverClockすれば処理能力でAMDやIntelに対抗できるかというとそうはいきません。そもそも高い処理能力を追求しない設計ですので、高クロック化も難しいですし、仮に同じクロックで運用できても処理能力は劣ります。しかしながら、AMDやIntelのCPUをDownClockしても追いつけない消費電力の少なさを実現していますので、AMDより性格のはっきりしたCPUであるといえます。

3つの項目全てそれなりのポイントを稼いでいるものがバランスの良いCPUと言えます。例えば、全ての項目で4ポイント以上のCPUがIntelのCeleron(Tualatin)と今後発売予定のVIAC4?(Nehemiah)です。大体、Celeron-1AGHz位で処理能力的には十分だと思います。Nehemiahも同等レベルの処理能力になると思われます。消費電力はCeleronが30W近辺で本当はもっと下げて欲しいところですが、妥協の範囲としておきましょう。Nehemiahは10W強位と予想されます。価格はどちらも1万円を下回るでしょう。あとはIntelのBanias系列ですが、今のところモバイル中心ということで価格設定が高いのがネックです。Celeron的な位置付けになってくれればかなり普及機に向いたCPUになると思います。

今後注目のCPU

Intel Pentium4 (Prescott)

Pentium4登場当時は処理能力が大して向上しない割に消費電力が倍増して、Intelらしくないバランスの悪いCPUとしてクソみそにけなしたが、0.13µmプロセスにしてL2Cacheを512KBと倍増させたNorthwoodが登場して状況はだいぶ変わってきた。次世代として登場予定のPrescottは0.09µmプロセス化とHyperThreadingの有効化を行う。当初空転しっぱなしだった実行ユニットがL2Cacheの増量とHyperThreadingで有効に働くようになれば結構効率の良いCPUとなりそうで期待が持てる。しかしながら、位置付けはハイエンドなので消費電力の低減は余り期待できない。処理能力の向上の方が優先事項だから。

Intel Banias系列 (Dothan)

Mobile中心に消費電力当たりの処理能力向上に注力したCPU。こういうのDesktopにも欲しいです。Banias1.6GHzでPentium4-2GHz相当の処理能力ということですが、消費電力は25W程度とPentium4の半分位。是非とも普及機向けとして安く提供して下さい。Intel様。ちなみにBaniasが0.13µmプロセス、Dothanが0.09µmプロセス。

AMD Hammer系列 (CrawHammer)

イメージ的にはIntelのItaniumとPentium4の中間くらいのものをDesktopのメインストリームに、って感じでしょうか。全パーツの性能向上が前提となるPentium4に対して、あくまでも割安であろうとしているようで、性能向上の主軸はメモリコントローラの内蔵にあります。これによって、同じメモリでもアクセスのレイテンシが減りCPUの効率が向上します。また、こちらの方が目立ちますが64Bit化も処理能力向上に一役買っているようです。本気でハイエンドを目指す人には要求するメモリのスペックが低い(=処理能力向上の妨げ)ことが気に入らないかもしれませんが、なんちゃってハイエンドには喜ばしいことかもしれません。安くてもハイエンド並ということで。ただし、消費電力の点も相変わらずで、Intel以上に期待できません。早く力付けて、消費電力低減も頑張ってくださいね。

VIA Nehemiah系列 (Nehemiah)

VIAの難点だった処理能力が納得いくレベルになるかもしれない期待のCPU。上記していますが、10W強でCeleron-1AGHz相当の処理能力が持てるなら最高にバランスの良いCPUです。問題は本当にそうなるかどうか。20Wになっちゃったとか、相変わらず普及機にするにも処理能力不足とかなっちゃったらガックリ。是非成功して、Edenへの搭載を急いでください。

今、おいしいCPUの買い方

Intel Pentium4 (Northwood)

このCPUの魅力は現時点で最新のコアであり、ハイエンドであること。それをおいしく戴くには・・・。最安値の製品を買ってOverClockだ!(自己責任で)1.6AGHzは大きい確率でFSB533(133x4)MHzとなる2133MHzで動作する。1.6AGHzは既に生産終了。無くなる前にGetだ!

Intel Pentium3-S (Tualatin)

このCPUは割高感が強く、一般的には勧められないがP6アーキテクチャの最高峰で、これでPentium4を超えてやると思った人も多いはず。と勝手に決め付ける。と言うわけで、価格も考えればやはり最低クロックとなる1.13GHzを購入し、FSB166MHzとなる1417MHzでの運用を目論むのはどうだろう。Northwoodを相手にするのはつらいが、Willamette(初期型Pentium4)相手なら勝算は十分以上にあるぞ。つわものはFSB200MHzとなる1700MHzを目指せ!(かなり無理があるけど)

Intel Celeron (Willamette)

おいしくないです。Petium4-1.6AGHzまで頑張れ!

Intel Celeron (Tualatin)

リスクを負ってもお得感を得たい人はCeleron-1AGHzを格安でGetして、FSB133MHzとなる1333MHzで運用。これも殆どの確率で可能。とか言いながら、筆者のCeleronは1333MHzまで行きませんでしたが。堅実派は1.4GHzを。TualatinCeleronは先が無い商品なのでUpGradeが期待できない代わりにどのクロックでもお買い得価格。また、FSB66MHzが許せるなら、667MHzで運用すれば1.1V程度で動作するので静音・ファンレス向き。自己責任で。

AMD AthlonXP (Throughbred)

今のところ2200+しかラインアップがないですねぇ。処理性能ではPentium4の高クロック版にはかなわないし、DownClockでもしますか?あまりおいしくないですね。

2002.08.24追記2400+,2600+の登場!しかも、steppingが上がって設計変更が入っています。ダイサイズが80→84mm2と微増。メタル層を8→9層化。しかし、同クロックの新旧コアでは新コアの方がTDPが高く、高クロック動作にフォーカスした設計かもしれませんので、DownClockerには2200+あるいはMobileAthlonXP1500+等でよいかもしれません。

この新コアについてTDP予想図を下に示します。データシートの値がどれほど正確性を持ったものか分からないのですが、1.65V版の2400+(実2000MHz)と2600+(実2133MHz)のTDPが全く同じという信じがたい数値です。が今回はそれを信用して図を作成しています。また、2400+には1.6V版と1.65V版の数値があり、これのTDPの矛盾が無くなるように電圧の2乗に比例という法則を適用せず、電圧の1.46乗に比例という形を取りました。それにしても、下のPalominoコアの推定TDPとは違って誤差が大きそうな図ですな。

Throughbredコア(681) TDP予想曲線図
Throughbredコア(681) TDP予想曲線図

AMD AthlonXP (Palomino)

新コア登場で価格破壊を起こした最低クロックの1500+がお買い得。Duron並のお値段。これをDownClockしてCoolで処理能力も十分なPCを目指すってのはどう?実は0.18µmプロセスと0.13µmプロセスとではプロセス微細化による恩恵が余り無くて、特にDownClock方面では殆ど差が無いと予想されます。(あくまでも予想。筆者は0.35,0.25,0.18,0.13µmのCPUをそれぞれDownClockテストしているが、0.35と0.25の差は大きいものの、0.25~0.13の差はそれほど大きく感じませんでした。)つうか、残念ながらOverClockや定格運用では既に旨味が無いというのが本音。ちなみに下表にTDP予想図を付けてみました。動作を保証するものではありませんので注意!ちなみにモデルナンバーではなくて実クロック表記です。

Palominoコア TDP予想曲線図
Palominoコア TDP予想曲線図

AMD Duron (Morgan)

高クロック版はAthlonXP1500+と価格帯がカブってしまい旨味無し。そうすると1GHzかなぁ。TDPがAthlonXP同様高いのでやはりDownClock狙いで。

VIA C3 (Ezra-T)

高クロック版は値段が高いので旨味無し。やはり800MHzをGetしてファンレス狙いか。この他MotherBoard直付けとなるがEdenも同じアーキテクチャで安くてファンレス運用向きだ。高性能を望まないならいい選択肢だと思う。

今欲しいCPUのスペック

自分が欲しいと思うCPUは必ずしも皆が欲しいと思うCPUでは無いと思うのですが、こんなスペックだったら欲しいなぁというものを挙げています。ちなみに多分現在量産できるレベルではなく、近未来に実現可能であると思われるレベルのスペックを挙げています。

用途Spec処理能力消費電力価格コメント
HTPCFSB 400MHz Core 800MHz 1.0VCeleron 1AGHz程度10W以下\10,000以下高クロックよりも処理効率を重視。低消費電力で安定動作するものを。
普段使い(Mail, Internet等)FSB 533MHz Core 800MHz 1.0VCeleron 1AGHz程度10W以下\10,000以下安くてファンレスが普通。処理能力は不満を持たせない程度あれば良い。
Program等開発FSB 533MHz Core 533MHz ~ 1.6GHz可変 0.9V ~ 1.3V可変最高でAthlonXP 2400+程度5~20W程度\20,000以下気兼ねなくThinkingできるよう通常は533MHzで駆動。コンパイル等、負荷の高い処理はさっさと終わらせたい。(Javaの開発環境も重いし。)
Multimedia編集FSB 667MHz Core 2.0GHz 1.3VPentium4で言えば 4GHz位40W以下\30,000以下負荷も高く、帯域も必要なのでハイエンドを求めます。しかしこれ、Prescott?もしかして。
Server (個人レベル)FSB 400MHz Core 400MHz 0.9VC3 800MHz程度3W以下\5,000以下比較的単純なデータ受け渡し処理が多いと思われるサーバはFSB帯域を大きく取りたいがCPU処理能力自体はあまり必要無い。勿論、安定性と低運用コスト第一で。

当記事には根拠に欠ける邪推や妄想が混入しています。
事実の確認は各自の自己責任においてお願いします。

[記事作成日: 2002-08-24]

Homepage banner and link for this title's top page
Top > PC > 雑記 > CPU Expect2002.08
このエントリーをはてなブックマークに追加
ASUS outlet
Dospara 即納 ノートパソコン
レノボ・ショッピングお買得情報
Fujitsu Campaign (キャンペーン)icon
Epson Direct お得なキャンペーン実施中!
デル特急便(ノートブック)
NEC ビジネスPC お得なアウトレット
DELL 今週のキャンペーン情報
マウスコンピューター/G-Tuneデル株式会社デル株式会社HP Directplus オンラインストア