ポインティングデバイス

ノートPCで一番迷走しているといっても良いパーツがポインティングデバイスではないでしょうか?

タッチパッド、ポインティングスティック、タッチパネル、過去にはトラックボール、別にマウスを添付なんていう製品もありました。

しかしながら、この迷走はメーカー自らが招いてしまったもののようにしか、筆者には思えません。

残念ながら、特に最近ではポインティングデバイスについてもコスト増大要因の邪魔者と考えていそうなメーカーが多く、使い勝手の優先順位など二の次三の次、いや、もしかしたら、ランク外かもしれません。

タッチパネル

「タッチスクリーン」などとも呼ばれます。

Windows7からのOSによる本格対応でも普及の気配を見せなかったタッチパネルでしたが、やはり、タブレット/スマートフォンの流行の影響で、急速に採用が進んでいるデバイスです。

しかしながら、ノートPCにおけるタッチパネルの意義はタブレットなどと同じにはできません。

ノートPCとタブレットとの差は作業効率にあります。一言で言ってしまえばタブレットは受け手が使うもの。ノートPCは作り手が使うものです。

作業用のUIはタブレットのように大雑把にはしにくいものがあります。何が言いたいのかと言うと、ノートPCではより精密なタッチが必要とされるということです。

それはなにも、機械が進歩すれば良いという話ではありません。逆にハード的には既に充分です。むしろ、人側の方に限界があります。指先を今以上に細くすることは不可能だからです。

それでもタッチパネルを推進していこうとするならば、全ての操作メニューやアイコンを指先以上の大きさや間隔に広げなければなりません。そしてそれをしてしまうと、情報表示領域が激減していきます。いちいち専用のペンを持たなければならないというのは二度手間ですよね。

つまり、現状ではタッチパネルへの適応が進んでも進まなくても、トータルでの作業効率は上げられないのです。

ここにノートPCでのタッチパネル搭載のジレンマがあります。結局は他のポインティングデバイスも併用しなければならないということにもなりかねないのです。マウスを使わせるのであれば、ユーザー側の受益が減少します。他のデバイスも内蔵するのであれば、コストも重量も嵩んでしまいます。

タッチパッド

一時期はほぼ全てのノートPCに搭載されていたほど主流だったデバイス。しかし、その実態は付いているだけ、使ってくれるなというメッセージを感じるほど、コストと見た目だけの産物に成り下がってしまっています。

確かにタッチパッドには重大な欠点がありました。

それは、キーボードを操作しようとしたときにちょっと手のひらが掠めてしまっただけでポインタが動く、あるいはクリックされてしまうという誤操作が頻発したことにあります。

ノートPCを購入しても、すぐにマウスを繋いで、如何にタッチパッドを無効化するか腐心した経験を持つ人も多いのではないでしょうか?

筆者はタッチパッドの初期設定がよろしくなかったと考えています。

まず、何はともあれ、タップが有効になっているのが標準であるということ。これが諸悪の根源です。簡単・便利であることを訴求したかったのでしょうが、こんなにも人の思いどおりに操作できない機能を標準状態にするのは無謀に他なりません。

タッチパネルだってタップするじゃないか? タッチパッドは画面とは全然別の場所にある、画面に比べて圧倒的に小さいデバイスですよ。

画面上のポインタを見ながら、ちょっとだけドラッグしたいと思って操作してもタップになってしまったりしたことありませんか?

もっと困るのが逆にタップしたつもりがドラッグになってしまって、ファイルやフォルダがどこかに移動されてしまう現象。

カーソルを動かしたかっただけなのにボタンが押されてしまう現象。

タップ機能が有効になっているタッチパッドを使用した人でこういった誤操作をしないで済んでいるなんて人、居るのでしょうか?

タッチパッドのタップ機能には確実に欠点がある。なのに、標準で有効という状態を続けた。これが、タッチパッドそのものの価値を撲滅してしまったと、筆者は考えます。

メーカーや機種によってはタッチパッドそのものをBIOSで無効化できたり、中にはタッチパッドOFFスイッチを設けた製品も出てくるほど、タッチパッドは嫌われ者になってしまいました。

そして、タッチパッド撲滅への決定打が昨今流行のクリックボタン一体型タッチパッドです。

確かに大きな面一のパーツになって、見た目はすっきりするでしょう。コストも抑えられます。

しかし、この一体化されたクリックボタンの操作性が劣悪な製品が多過ぎます。(比較的まともな製品も無くはないです)常用していたら確実に腱鞘炎を起こします。しかも、見た目以上にきちんと押せる場所が制約されていて、それもパーツによりマチマチ。

恐らく、供給側の言い分はタップ機能があるからクリックボタンなんてそうそう使わないだろう、ということなんでしょう。

ただでさえ使い勝手の悪いタップ機能を回避するために使用していたクリックボタンまで封印されてしまっては、いよいよマウスに逃げるしかありません。

残念ながら、別にマウスも持ち運ぶという退化を受け入れて、そして、そんなふざけたタッチパッドなど要りませんので、タッチパネル付きの製品でも選んだ方がマシかもしれません。

でも、そんなことするくらいだったら、タブレットにお気に入りのキーボードとマウスを持ち運べば良いやって話です。

ますますもって、ノートPCの市場規模は小さくなってしまうことでしょう。

さらに酷いのが、配置が適当になっていることです。

タブレットの流行とほぼ時を同じくしてタッチパッドの一体化と大きさの拡大化が進みました。そして、それと同時にその配置がキーボードホームポジションの中心線からずれている機種が大幅に増加しています。

多少右にずれる程度ならまだ良いのですが、ホームポジションを右手に置くと完全に手がタッチパッドの上に被ってしまう機種もあります。これらは見た目を優先して本体の中央に配置するという選択をした機種です。

しかし、理解に苦しむのが左側にずれている機種もあるということ。完全にタッチパッドを邪魔者としか捉えていないような配置を、メーカーは平気で出してくるようになってしまいました。

タッチパッドの数少ない利点がキーボードから近くて使いやすいその配置にあるのに、その利点すら捨て去ろうとしているところに、タッチパッドそのものをこの世から消し去りたいメーカーの思惑を感じずにはいられません。(理由はもちろんコスト)

ちなみにタッチスクロールは横方向もOKですので、その点ではマウスの使い勝手を超えています。また、タッチパッドを円形にして、その周囲をなぞることで連続縦スクロールを可能とした製品もあります。

ポインティングスティック

小さな突起をジョイスティックのように倒すことで倒した方向へカーソル(ポインタ)を動かせるデバイスです。

「ポイントスティック」とか「トラックスティック」とか「トラックポイント」とか「アキュポイント」とかメーカーによってさまざまな名称が付けられています。

キーボード面に搭載する場合は中央となる「G」「H」「B」キーの中心に搭載され、ホームポジションに手を置いたまま操作できます。慣れを要しますが、慣れてしまえば作業効率は最強とも言われます。そのため、根強いファンが居て、幾つかのメーカーのビジネス用途の上級機ではタッチパッドとともに両方を搭載していたりします。

また、超小型ノートPCなどでスペース的にタッチパッドを搭載できない場合にも採用されたりしていました。液晶画面側に搭載する場合もあり、その場合は本体ごと手に持って操作するスタイルを想定している製品が多いようです。

その性質上難しいのが、操作中カーソルの動きを見守っていなければならないことにあります。他のデバイスでは、とりあえず動かしてみて思いの場所と違っていたら修正して、とできるのですが、このデバイスでは動かしたかったらスティックを倒し続ける、止めたいところでスティックを離すということをタイミングを見計らって行わなければなりません。

慣れがある程度解決してくれるものではありますが、制御に必要な人側のリソースが他のデバイスよりも若干多くなってしまうのがこのデバイスの欠点です。

慣れていないと操作に全てのリソースを奪われて、考えていたことを忘れてしまうなんてことにもなりかねません。

また、非常に小さいデバイスの非常に小さな力で、大きな画面のポインタを動かすことになりますので、デバイスの精度が要求されます。その機構上、指を離しても完全に中立な位置にまで戻り切れない場合もあって、そういったときはポインタが同じ方向にじりじりと動き続けるという現象に見舞われます。
(そういう状況が続くとドライバ側が察知して止めてくれはするのですが)

突起の先端を垂直方向に押すことでクリックボタンの機能も実装している製品もあります。しかしながらこれは、ちょっとでも垂直から外れているとカーソルを動かしながらクリックするという操作になってしまうので、操作の難しい機能です。また、右クリックの実装まではできませんので、そういう意味でも若干中途半端な機能です。

しかし、慣れれば最強というのと、必要となる設置面積が非常に小さい(キーボード面上なら実質クリックボタン分だけ)という利点もあります。もっと見直されても良いデバイスかもしれません。

トラックボール

球体を転がした方向にカーソルが動くというデバイス

大雑把に言うと、ボール式のマウスを裏返して、ボールそのものを動かしてやるといった感じです。

ノートPCでもいくつかの搭載例がありました。

設置面積という点ではポインティングスティックに次ぐ、小さな面積で済むものの、球体を嵌めこまなければならない構造上、ノートPC筐体の厚さを確保しなくてはならず、本体の薄いノートPCには搭載できないという欠点があります。

また、ボールを経由して内部構造にゴミが溜まりやすく、そのゴミの影響でカーソルが思うように動かなくなるという弊害もあります。

ボール式マウスに近い操作感でありながら、ボールを離せばカーソルが止まるのでクリック時にカーソルがブレるという問題が生じません。ただ、厳密には操作感そのものがマウスには及ばないのが弱点です。

ノートPCではありませんが、ボールを非常に小さく軽くして、隙間も非常に小さくして搭載されるケースが近年ありました。ゴミの問題、設置高さの問題はクリアできたものの、指が完全に乾いていないとボールがくっついてしまって離すときにカーソルがブレるという新たな問題が生じてしまいました。

今後も含めて、ちょっとノートPCに搭載するのは難しいデバイスだと言えそうです。

マウスを別添

いくら本体のタッチパッドが使いにくいからって、わざわざ標準でノートPC本体にマウスを添付して販売するとは。ノートPCとはいったいなんだったのか、と思わされる展開でした。一応、ノートPC本体に合わせてコーディネイトしていたっぽいですが。

特別な例としては、、ゲーム向けの製品にゲーム向けのマウスを添付した例や、ネットブックの非常に小さなタッチパッドの使いにくさを補完する意味での添付といったことがありました。

でも、せっかく一体型のノートPCなんですから、別物を付けなくても成立するくらいの努力はして欲しいものだとも思うのですが……。製品は常にコストとの戦いなので、マウス付けちゃった方が良いやって判断されちゃうケースもあるってことですね。

タブレット

タッチパッドに近いものの、圧力まで感知できる、お絵描きなどで良く使用されるタブレットがノートPC筐体に内蔵された製品も出たことがあります。

レア過ぎて普及しませんでしたが、タッチパッドの横に鎮座するタブレットはちょっと滑稽なものがあって面白かったです。

[記事作成日: 2013-10-08]

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