ノートPC画面の大きさの今後

当記事には根拠に欠ける邪推や妄想が混入しています。
事実の確認は各自の自己責任においてお願いします。

画面縦横比16:9のノートパソコンが増えてきました。HD映像と同じアスペクトのため早い普及が予想されます。そこで近未来のノートPCの画面サイズと解像度を予想してみました。

縦横比16:9への潮流

ノートPC画面の大きさ特に縦横比が変わりつつあります。
HD映像の普及に合わせて、縦横比16:9のワイド画面が徐々に増えてきました。
今までの流れをさらってみますと、従来ほとんどのノートPCの画面は縦横比4:3でした。ワイド化が始まった当初はXGAを横方向に広げたWXGA(1280×768)が主流で縦横比は5:3になりました。その後、WXGAは縦解像度を少し増して(1280×800)となり、他の解像度も含めて主流の縦横比は16:10(8:5)になりました。

今回の縦横比16:9への流れはHD映像の縦横比とピッタリ一致するという点で親和性が高く、結構な勢いで浸透する可能性があります。
縦横比16:9の画面を持つノートPCは既にSonyから11.1,13.1,16.4インチ、Acerから16インチ、東芝から18.4インチと発売されています。
ニュース記事ではマザーガラスの大きさが1100×1250 or 1300(mm)で15.6インチなら1枚のマザーガラスから3×6=18枚の液晶画面を作れるとなっています。
しかし、先行するSony,Acerはそれより大きいサイズで出してきました。これはコスト効率より先進性を取った結果なのでしょうか?
Sonyは15.4インチと同等の大きさ(縦)で17インチと同等の映像サイズ(つまり横幅は17インチと同じ)と謳っています。しかし、厳密には縦は15.4インチより3mmほど狭く、横も17インチより4mmほど狭いです。謳い文句にピッタリ合わせるなら16.6インチになるはずです。なぜ、16.4インチか。もしかしたら16.4インチでも18枚切り出せているのかもしれません。

同様にAcerの16インチも18枚切り出せている可能性があります。
であるとすれば、現在の主流15.4インチは16:9で16.4インチに集約されていく可能性が高いかも知れません。
同様に現在の17インチは既に東芝が出している18.4インチに集約されていきそうです。
(こちらも縦幅が同等で横に広がった状態)

より小さいサイズではどうでしょう。既にSonyが出している13.1インチは横幅が縦横比16:10の13.3インチと同等、縦幅が縦横比16:10の12.1インチと同等です。また、この幅はフルサイズのテンキー無しキーボードがピッタリ収まるサイズですので合理性が高く、難なく現在の12.1、13.3インチを置き換えてしまうでしょう。

なるほど先進のSony。策士ですねって感じです。
13.1インチと16.4インチは結構かけ離れているので間に1つ14.1インチの代替サイズができそうです。15.0インチ辺りかな?

縦幅の需要に対する回答は?

縦横比16:9はなるほど浸透しそうだと。しかし、世の中映像が全てではない。横ばかり広がって縦はどうしてくれるんだという意見も多いはずです。
縦横比4:3から16:10への流れでは縦幅が狭くなることはあっても縦解像度は同じか微増しました。例えばXGA(1024×768)→WXGA(1280×800)、
SXGA+(1400×1050)→WSXGA+(1680×1050)、
UXGA(1600×1200)→WUXGA(1920×1200)。

しかし今回の16:9への流れでは縦解像度も減少します。例えばWXGA(1280×800)→(1366×768)、
WSXGA+(1680×1050)→(1600×900)、
WUXGA(1920×1200)→(1920×1080)です。

ビジネスユースを中心に縦解像度の重要性が高い用途は少なからずあります。この需要に対する回答として現在の縦横比16:10を継続してゆくことになるのでしょうか?
16:10と16:9の共存は長くは続かないのでは?と私は考えます。ワイドを必要とする用途では16:9の方が効率良いですから。ワイドは徐々に16:9に集約されていくのではないかと思っています。

では縦幅の需要に対する回答は?
大胆にも(?)縦横比4:3の画面がその需要を満たすのではないかと予想してみます。
まずは15インチUXGA(1600×1200)の復活です。これによりワイド画面で縦解像度が1200から1080に減った分を補えます。
しかし、UXGA(1600×1200)では一度WUXGA(1920×1200)を体験した人からすると手狭です。もう一段上の解像度も欲しくなります。そこで(1920×1440)の解像度の出現を予想します!

かつて15インチでWQXGA(2048×1536)のノートPCが販売されていた時期があります。しかし、あまりに高価であまりに細か過ぎて大きな需要は得られずに無くなってしまいました。現在では過去と条件が異なるところもありますので普及のチャンスはあるのではないかと踏んでいます。

しかしやはり15インチのままではドットピッチが0.159mmと細か過ぎます。そこで画面サイズの拡大を考えます。
過去縦横比4:3では16インチのノートPCが存在しました。16インチならドットピッチは0.169mmになります。
15.4インチWUXGA(1920×1200)のドットピッチが0.173mmですのでこれと同じドットピッチを得るなら16.3インチになります。
テンキー付きのノートPCを考えるならまだ横幅に余裕があるので画面を拡大すると17インチ(テンキー変則3列配置の場合)、17.7インチ(テンキー一般4列配置の場合)となります。
マザーガラスの効率のことを考慮すると16インチが良さそうです。17.7インチは流石に出ないかな?

ネットブックはどうなる?

ネットブックはカジュアルな用途が想定されることから当然縦横比16:9の流れに乗っていくものと思われます。小型の製品ではキーボードの幅を確保するのに苦労するので横幅が増える方向に対する拒絶反応はありません。

なんでも10.1インチで(1024×576)という話もあるとか。現在のネットブックの解像度はWSVGA(1024×600)なので縦解像度が減るのはいただけませんが、元が8.9インチの製品なら「画面が大きく見易くなりました。」って言えるのでそうなりそうですね。

一方すでに10.2インチWSVGA(1024×600)を採用している製品は上記のようにはしづらいですね。かといって一段上の解像度は(1366×768)でちょっと細かすぎ……

間をとって(1280×720)なんて解像度が出てくると予想しちゃいます!この解像度はHD映像の720pと相性抜群です。というかマンマです。縦解像度768以上のノートPCから縦が減らされるのは抵抗があっても(1024×600)からなら喜ばれるでしょう。10.1インチ(1280×720)と予想します。

より小さいネットブックなら8.7インチ(1280×720)でどうでしょう。これは7インチWSVGA(1024×600)と同じドットピッチ0.150mmです。

近未来の画面サイズバリエーション予想

というわけでまとめてみました。
どれだけ当たるかな?

ノートPC画面仕様予想(縦横比16:9)
サイズ画素数寸法(mm)PPIピッチ
(in)(µm)
8.71280720192108169150
10.11024576223126117218
10.11280720223126146174
11.11366768246138141180
13.11366768290163120212
13.11600900290163140181
15.01366768332187104243
15.01600900332187122208
15.019201080332187147173
16.4136676836320495266
16.41600900363204112227
16.419201080363204134189
18.419201080408229120212
ノートPC画面仕様予想(縦横比4:3)
サイズ画素数寸法(mm)PPIピッチ
(in)(µm)
10.41024768211159123206
12.11024768246184106240
12.114001050246184147176
14.1102476828721591280
14.114001050287215124205
15.0102476830522985298
15.014001050305229117218
15.016001200305229133191
16.016001200325244125203
16.019201440325244150169
17.719201440360270135188
ノートPC画面の大きさ未来予想図
ノートPC画面の大きさ未来予想図

当記事には根拠に欠ける邪推や妄想が混入しています。
事実の確認は各自の自己責任においてお願いします。

2008-08-02

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