気になるPC#1「ONKYO DX」

当記事には根拠に欠ける邪推や妄想が混入しています。
事実の確認は各自の自己責任においてお願いします。

ONKYO DX

横スライド2画面という機構は勿論のこと、FullHDを超える総画素数と比較的安価な価格設定でさりげなく画素単価最安を誇るネットブック。……ネットブック?

メーカー直販サイト : Onkyo DX
キワモノと見られがちだが、ネットブックの流行で安価になったパーツと協業メーカーである工人舎の得意とする手法を活用して新しい価値を生み出した意欲的な製品。
実際には液晶パネルはネットブックの中では上位にあたるHD(1366×768)10.1型を採用。CPUはAMDのMV-40(シングルコア1.6GHz, L2 512KB, 65nmプロセス)とのことで、細かいカテゴリー分けにこだわるなら「ネットブック」というより「CULV」の範疇にある。

メーカーページでも謳われているが、このHD液晶を2枚搭載することで、総画素数は1366×768×2=2,098,176画素。FullHDの1920×1080=2,073,600画素を僅かではあるが上回る。

縦横比16:9全盛の昨今ではWUXGA(1920×1200)搭載の製品が激減していることから、ノートPCの中でもエントリー寄りのカテゴリーにありながら画面解像度(画素数)はハイエンドという尖った特徴を持つ。
画面回転機構については副産物というかついでに付けたものと予想している。
そもそも、画面2枚が横にスライドすることと、画面が回転できることの相性は良くない。そんなことは恐らくメーカー側も百も承知。嵩張るし重くなるからだ。

しかし、スライド機構を考えるとなぜこうなったか答えが見えてくる。
一般的なノートPCでは左右両側にヒンジがあり、そのどちらか片側に本体と液晶を繋ぐケーブルが通っている。画面を開いても閉じてもケーブルの折れ角が変わるだけでケーブル長は変わらない。

しかし、画面がスライドするとなると……左右どちらかにケーブルを通す方法では一方の画面が異様に遠くなる。
パッと思い付く限り解決方法は2つ。左右両方にケーブルを通すか、中央にケーブルを通すか、だ。しかし、左右両方というアイデアでは本体側内のケーブルの取り回しが煩雑になる問題が生じる。一方、中央にヒンジを持ち中央にケーブルを通すやり方は協業メーカーである工人舎が古くから多くの製品で搭載していて慣れている。

そう、画面2枚スライドを実現するための中央ヒンジであり、回転機構は+αの価値を持たせたオマケなのだ。もともと中央ヒンジがマストであるならば、そこに回転機構をプラスすることは少ないコストでバリューを高めることができる(と思った)おいしい(と思った)策なのだと筆者は見ている。

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さて、最大の特徴である画面2枚スライド。実はあまり活用できる機会を思い付くことができない。

もちろん、片方で映像とかマニュアルとか見ながら、もう片方で資料作成とかできるだろう。デスクトップPCでは数年間に渡りデュアルディスプレイで作業してきたので有難みが分からないわけではない。
(今はWUXGA1画面に絞っている)

でも、ぶっちゃけFullHDを1枚付けてくれた方が嬉しかったんじゃない?って思っちゃうんだよなぁ~

いや、在りモノの組み合わせで工夫しているのがこの製品の肝なのは分かるんだけど、比較的安価とは言え、画面1枚なら恐らく6万円を切ることが可能であっただろうことを考えると、FullHD1枚で行けたんじゃないか?って邪推しちゃう。

もっとも現在のONKYO-工人舎の規模から言って新仕様の液晶を企画するのは難しいとも思うけど。
あと、2枚になるなら横に延びるよりも、縦に伸びて欲しかったってのもあるかも。これはPG開発者特有の視点なのかも知れないけどね。

ただし、スライドで縦に延びるのは多分実用にならない。重心の問題もあるだろうけど、視線の角度と現在主流であるTN方式の液晶の特性との兼ね合いで全体を見易い状態に維持することが難しくなることが予想されるから。

縦に延びるなら、延びた部分は少し手前側に角度を倒したいと思うんだよね。つまり、スライドじゃなくて2段折れで作ってくれると良いんじゃないたろうか。

この辺はまた別の機会にでもチラ裏することにしましょう。
後は広くなった画面を活用するには若干性能が物足りない点を指摘したい。
この辺は同じプラットホームでTurion Neo X2 L625(デュアルコア1.6GHz, L2 512KB×2, 65nmプロセス)搭載が可能なので、これを載せてくれれば大変実用的になる。
(今この記事を書いているマシンがデスクトップですが同等コアの2GHzなので性能予測は容易いです)

できれば最新の45nm(32nm?)プロセスを載せて欲しいが贅沢言わないでおくか……
ネットブックとしては重いと言われるが、FullHD並みの画素数を持つノートPCとしてみれば1.8Kgはむしろ軽い部類。なんならどのみちバッテリー駆動時間は期待できないので6セル⇒3セルにでもしてもらって150g程度浮かしてもらいましょうか。
(あっ、重心が……やっぱり6セルでないと安定しないかな。)

小さめと言われるドットピッチ17.4mmのキーボードだって、Sony VAIO Piconのキーボードがタッチタイプの最小限度と思っている筆者には十分な大きさ。
つまり、縦2枚化とデュアルコア化で少なくとも筆者は転びそうなのだ。
今使っているWUXGAのノートPCもすでに5年目なので代替が必要になる時期が遅かれ早かれ来るので……

ONKYO DX

メーカー直販サイト : Onkyo DX

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2010-04-25

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