0スピンドルへの道 ~LatitudeX1の修理

最近では稀有なファンレスノートPCであるDell LatitudeX1。今更感バリバリだが、HDDを換装して0スピンドルPCに仕立て上げて見た。図書館にでも連れて行きたくなるような無騒音PC作成の顛末。

0. LatitudeX1 故障

2005年11月に購入したDell LatitudeX1。引越して寒さのせいか2010年1月に故障。どうやら、マザーボード故障のようで電源を投入しても、3~4秒程度「9」「A」「↓」のインジケータLED(それぞれ、NumLock、CapsLock、ScrollLockのインジケータ)が点灯して、そのまま立ち上がらずに落ちてしまうようになった。BIOSにまですら到達できないので手の施しようが無く、LEDは点灯するのでヒューズとかでも無さそう。

そういえば、完全故障の前触れとして、TPMモジュールが見つからないみたいなエラーを吐いていた。
しかし、この機種はTPMモジュールは別付けになっていなく、マザーボードを眺めてもどのチップがTPMモジュールなのか素人にはさっぱり分からない。
諦めてネットブック、いや、いっそVaioPでも。とも思ったが、通常の3セルバッテリーの他にオプションの6セルバッテリーを購入していたり、メモリもフルに2GB積んでいたりして、現在でもネットブックに遜色無い性能は発揮できる。画面だって12.1インチのWXGA(1280×768)だし、重量は3セルなら1.14kg。ネットブックで同等以上を求めるとそれなりに選択肢が限られる。しかも、LatitudeX1はファンレスなのだ。

かといって、修理に出すのは金銭的にNG。中古?高いなぁ。BIOSロックジャンクで¥9,800か~。液晶破損とかで安く出てないかなぁ。ってな感じでなんか活路を見出せないかとうだうだしていたところ、ふと検索してみたオークションサイト。

そこで、見たのはジャンクパーツのマザーボード単体。あっ、そうだ!ジャンクパーツがあったんだ。しかも、開始価格¥1,000~。¥1,000+送料+手数料程度なら俄然修理にチャレンジの方向に気持ちが動く。ついでに遅くてたまらない1.8インチHDDを換装して0スピンドルな静穏&ちょい早マシンに仕立て上げてやる!となったのでした。

デル株式会社

1. 材料(パーツ)集め

まずは、直らないと始まらないのでマザーボードの調達。1枚目は終了時刻ぎりぎりで入札しようとしたら同じことを考えていた人が居たようで競り負け。2枚目はライバル不在で無事にゲット。結果的には送料や手数料もより安く、決済も楽に出来たのでむしろラッキー。ショップさんの梱包も丁寧でネジやヒンジカバーやBluetoothモジュールなどの余り部品も添付してくれました。ありがたいことです。

さて、まずはこのマザーボードで起動確認しないことには先に進めません。仮組みして、電源ボタンをポティッとな。おぉ~OKです。華麗なる復活。まぁ、CPUやメモリまでオンボードなマザーボードを入れ替えているので復活というよりは入れ替え的な感じもしますが。

さぁ、そしたら0スピンドルに向けた記憶装置の調達ですよ。
なにせ、LatitudeX1の最大のウィークポイントはこの1.8インチの超遅HDD。SSDに換装するにも注意が必要。

まず、PATAインターフェイスなので、現在主流のSATAには対応しない。無理やり入れるなら変換基板が必要となる。

次に、1.8PATAインターフェイスは50Pin、ZIF(東芝型)、44Pin(HGST型)と全然統一が取れていないため対応する製品に良いものが見つからない場合はやはり変換基板を使用することを検討する必要がある。
ちなみにLatitudeX1に装着できるHDDは5mm厚のものだが、衝撃吸収のために筐体から浮かせてマウントされている。なので7mm程度の厚さの変換基板であればそのスペースに潜り込ませることができる。

しかし、それにつけても1.8インチSSDの価格の高さよ。本当に萎える。しかも、認識しないとかプチフリ(データ書き込み待ちで分レベルで操作不能に陥ること)が発生するだとか、まるで初期のSSDから進化していない雰囲気。1.8インチに限ったことではないのだが、PATA(IDE)インターフェイスのSSDって、なんで揃いも揃ってキャッシュ無しのプチフリ確定ものばっかりなんだ?

んで、どうせプチフリするのならと考えたのがCF(ConpactFlash)+変換基板。この案もCFの価格が高いと没なのだが、SSDの価格が全然下がらない中、CFはそれなりに安いものもあった。目を付けたのがGreenHouseのGH-CF32GFX。Quadチャネルアクセスということで、これなら一応仕組み上は値段の高いIDEの32GBSSDと同等レベルの性能を発揮してもおかしくない。最安値の1.8インチIDE32GBのSSDという位置付けでCF32GB+変換基板という案を採用した。
(本当はSATA⇒1.8インチ50PinIDE変換基板で小型のものがあれば、小さいオッサンKingstonのSNV125-S2/30GBに行きたかったのだが。)

2. 軽量化もしちゃえ

元が1.8インチなんで元々軽いが、CF+変換基板はさらに軽い。ついでにもう絶対に使わないであろうモデムモジュールを取っ払っちゃえ!これで20~30gくらいは軽くなったかな?
約1.1kgってことにしておこう。うん。

次はセッティング(チューン)のお話に進むよ。

Dynabook Direct

2010-06-29

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