Llanoがやっと……クルー!

当記事には根拠に欠ける邪推や妄想が混入しています。
事実の確認は各自の自己責任においてお願いします。

やっとこさ、AMDのメインストリームニューカマーLlanoの発売が目前に迫ってきた。なんとメモリ価格暴落第2弾も同時にやって来て年初に購入済みの筆者は予想が外れてトホホ状態だが、Llanoの出来は購入に値するものなのだろうか?

デスクトップPCの更新は4年振り

かつて、もっと性能が欲しいと数ヶ月ごとにCPUを更新していた時代から、性能は欲しいけどそれだけではお金が勿体無いと、何らか追加理由が無ければCPUを更新しなくなって久しい。
性能向上と引き換えに高い消費電力を要求したAthlon XP2100+で約3年。DualCoreを待つつもりがMBの投売りに出くわしてAthlon64 3500+を間に挟んで。安くなったDualCore Athlon64X2 3600+で4年。(4000+からは3年半。)

今でも我慢を強いられることはそれほど多くは無い。ただ、さすがにプロセスを丸々1つ(45nm。まぁAtomがありますが)飛ばすことになるのも初めてだし、昨今の性能向上率の鈍化から、DDR3メモリがド主流で安価なタイミングで一式揃えれば、少なくともDDR4ド主流になる時代までは平気でモツのではないかと。つまりは5年~7年くらいは更新しなくても良くなるのではないかと思って更新を狙っているのである。

Bulldozerも気になるけれど

久しぶりの更新ともなると、新アーキテクチャであるBulldozerも気に掛かる存在ではある。一時は完全にこちらに傾いていた。しかし、自分にとって求めるCPUは性能最重視のハイエンドではなく、省電力な範囲で高性能が欲しいということ。一新するならできればGPU統合型の方が電力効率の点で好ましいだろうということと、Bulldozerが収まるSocketAM3+が既に古臭い印象、かつ、未来が無い(次世代のKomodoがSocketFMx系列に載ることがAMDより正式に発表された)ということもあって、改めてLlanoにターゲットを絞る次第となった。

許容できるCPUの消費電力は約40Wまで

振り返ってみると、筆者はTualatin Celeronをメインで使用している時まではOverClockチューンをしていたが、次のThroughbred AthlonではOverClockながら電圧下げ調整に転じ、次のVenice Athlon64では電圧下げ&DownClockとして、以降、全てClockは現状維持レベルもしくはDownClockし、電圧を下げるチューニングを行ってきている。
Throughbred AthlonのときもMotherBoardの購入に失敗して余り電圧を下げられないMBだったために、MBで設定できる最低電圧で動作可能な最高Clockを探っていった結果OverClockになっただけである。定格電圧でのOverClockは良く回ったが廃熱が酷くて常用する気になれなかった。

結果としてThroughbred Athlon以降は全てTDP6xW台のCPUを購入しているが、全て低電圧チューニングで最大でも40W未満になるように調整している。現在使っているBrisbane AthlonX2は高負荷時でも2GHz 1V駆動だから恐らく30Wも消費しない。
(一方、OverClockチューンしていた時代は元々のTDPが低かったのでやはり40Wを超えるようなチューニングはしていなかった。)

これはやはり、単に消費電力の問題に留まらず、発熱、および、騒音の点において性能を取ることよりも重要であると判断していたのだろう。ワットチェッカーを購入する以前から自然とチューニングの方向がそうなっていたのだから。

ちなみに筆者はそんなに突き詰めたパーツ構成にはしていない。CPUクーラーはリテールで十分と判断できれば別に購入することは無い。ただ、メインで使っているPCケースはそれなりに静穏設計なものである。

ノートPCのレビュー結果には謎が残る

リファレンスノートPCのレビュー結果を見るとそれはそれはマチマチで、ドライバーが未成熟なためとも言えるのかもしれないが、個人的な感では(全くの当てずっぽうになるが)冷却不足でTurboCOREがうまく機能していないのではないかと予想した。
というのはAMDによると「TurboCOREが効く」ということなのに、TurboCOREが効いているとは思えないベンチ結果が多数あるからである。LlanoはK10改でIPCが6%向上しているとの話だし、AthlonIIX4からするとL2Cacheが倍増しているので、他でデチューンされている場所があったとしてもそれほどクロック当たり性能が劣化するとも思えない。しかし、ベンチ結果はTurboCOREがちゃんと効いていると仮定するならIPC激減と言わざるを得ないような結果ばかりだった。

TDPの枠内でGPUを優先に動かすという制御方針らしいが、GPUがほとんど動かないケースでもCPUが伸びないならそれはきっとTDPの熱量をきちんと処理できていないからではないかと、そんな気がしたのだ。

デスクトップ向けのラインアップも微妙

さて、リーク情報によると、Llanoのデスクトップ向けの仕様も余りパッとしない印象である。GPUを統合したとはいえ、CPUはクロック低下で性能面ではむしろ後退しているからだ。

Athlon II X4 615e が2.5GHzでTDP45Wである。一方Llanoは一番TDPと最大消費電力が近いであろうと思われるA8-3800で2.4GHz、TC2.7GHz、GPU付きでTDP65Wである。このうちでCPUでどれだけ消費するか?昨今のCPUでは電力密度的にあまり局所集中させられないという事情とダイ面積比でCPUがGPUより若干大きい程度であるから40W内外がCPUで消費できる最大の電力かと予想する。するとプロセスが1世代進んでいるにも関わらず思いの外進化していないことが分かる。まぁL2Cacheが倍増していたりもするが。

意図的に抑えられたものであることを願う

ラインアップ的にBulldozerの2M4Cに勝ってはいけないのだろうし、後継となるTrinityにも勝ってはいけないのだろうし、Trinityが遅れた場合にClock増しバージョンを追加できる余裕を持っておかなければならないだろうし、ということでLlanoは意図的にスペックを抑えられていると思い込むことにしたいがどうだろう?
ただ、AMDの場合、前世代プロセスの最終製品と新世代プロセスの最初の製品とではチューンも含めて消費電力や性能の進化がほとんど無い場合があるのでちょっと心配でもある。
チューニングしてCPU部分が4コア 3GHz 40W未満で動作できるようになるなら、心置きなく購入できる。当面はGPUを当てにするような作業はしないだろうから。とりあえずはCPUのチューニング余裕代を見てみたい。

当記事には根拠に欠ける邪推や妄想が混入しています。
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2011-06-19

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PC