寒活その1 簡易防寒テント

寒い冬は嫌いです。(完)

……とも言っていられないのが辛いところですが、歳を取るごとに年々寒さが身に堪えます。
筆者は思いっきり貧困層ですので、暖房費に気兼ねなく投資できるような経済力はありません。(おう、深刻な話やな)
そこで、あまり大きなお金を掛けずに、なんとか防寒対策ができないか、というチャレンジを行います。

さて、寒くて特に困るのが寝るとき。
単に布団を増やせば良いという問題では済まされない年齢になっています。
特に問題になるのが、冷気の呼吸で肺がやられること。目が冷たくて視力が回復しないこと。辺りです。
断熱のしっかりした家ならば、弱い暖房と軽い加湿で快適に過ごせるのかもしれませんが、隙間風を感じることもあるあばら家ではなかなか難しい。
まぁ、それ以前に電化製品によるコントロールって、未だにちょっとした段差がありますよね。階段状の急激な変化というものが。起きているときはまだ良いのですが、寝ているときにそれを延々やられるのは辛いです。
なので、夏でも冬でも寝るときにはエアコンを切るのが習慣なのですが、暑くなってきたところで起きれば良い夏はともかく、寒い冬は辛い。

今までの対策

ニット帽を深く被り、目まで覆う。&マスクをして寝る。
しかし、マスクは筆者の場合、呼吸がしんどくなる場合があって、ただでさえ無呼吸症候群とか疑われそうな感じなのに、シンプルに息が吸いづらくて目が覚めるときがあります。必要以上に吸い付いちゃうんですよね。

あとはアルミ蒸着シートを布団の上に被せて寝るのですが、そのシートを頭まで被った状態で寝たりしていました。
これはそこそこ快適なのですが、呼気の蒸気がシートに結露してその水分が顔に垂れて起こされることが稀にあったりします。
また、そんな風に毎日湿るのでシートにカビが生えやすい。臭いが付いてしまったりもします。

というわけで、今冬はシートを直接被るという行為の一歩手前である、シートで空間を囲うという戦法を用いて対策してみました。

デル株式会社

サバイバルシートを使った簡易防寒テント

材料はこちら。

サバイバルシート

ポリエステルの薄いシートにアルミ蒸着塗装を施した一品。筆者は通販で10枚セット¥1,159で購入。
金色銀色と面によって色が違いますが、太陽光の暖かさを取り入れたい場合は金色を表面に、ということなので、基本、金が表、銀が裏、と考えて良いでしょう。
これを2枚繋いで、大きなシートにして、適当に吊るすだけ。

サバイバルシートを繋ぐには安物のテープでも十分です。例えば、こんな。

梱包用OPPテープ

梱包用OPPテープ。シートが薄くて軽いので、本来一時凌ぎ用途しか考えられていないような弱めのテープでもなんとかなります。屋内使用ですしね。
どちらかというと、幅広のテープの方がより安心、かつ、作業もしやすいでしょう。
筆者はこういうことをいろいろと考える割には手先が不器用なので、全然まっすぐ綺麗に繋げられませんでしたが、まあ、実用上の問題は今のところ発生していませんので、良しとします。

さて、シートを吊るす方法ですけれども、シートに穴を開けたりする加工は穴が広がったりして破損の原因を増やしかねませんので、クリップを使って吊るすことにしました。
クリップでシートを挟んで吊るすやり方です。
吊るす土台の方の形状に合わせて、もう一つのクリップやS字フックなど組み合わせます。

例えば、こんな感じ。

シートを吊るすクリップ

一番左はクリップ2つをリングで繋いだもの。一方でシートを挟み、もう一方をどこか土台となる箇所に止めます。
左から2番目は同じくクリップなんですが、クリップを直接固定土台に取り付けるケース。ここでは、カードリングと呼ばれるCの字に広げられるタイプを使用しています。
左から3番目は一番左と同じくクリップ2つをリングで繋いだものですが、緑のクリップには磁石が付いています。ただし、この磁石はあまり強いものではないので信頼性は落ちます。特に垂直面とかに磁石で付けていたりすると、ちょっとした拍子にズルズルと下がってくる可能性があります。
一番右はクリップにS字フックを取り付けたもの。フックのもう一方を固定土台に引っ掛けます。

こんな感じで、シートを吊るすわけですが、シートのクリップで挟む部分にもテープを貼っておいた方が良いかもしれません。
理由としては、シートが薄すぎてクリップからするりと抜け落ちる可能性があることと、使用するうちにシートのアルミ蒸着塗装が剥げたり、シートが破れやすくなったりする懸念があることを防ぐためです。
テープを貼った箇所が吊り下げ用クリップを挟む箇所、という目印にもなりますので、筆者としては貼るの推奨です。
あと、クリップはなるべく大きなものを使用しています。クリップが小さいと、負荷が一点集中しやすくなるので破け易くなるかなぁ、と。

と、言うわけで……

ベッドに設置してみた

汚部屋注意!
ベッドを覆うようにシートを吊るした画像です。

ベッドにシートを吊るす

四方のうちの一方、良いアイデアが思い付かなくて、椅子の背もたれに固定してますが、これで何日か寝ていますがこれでも大丈夫っぽいです。
カーテンレールから吊り下げるか、とか考えたんですけど、椅子でも大丈夫でした。カーテンの適当なところにクリップで挟んじゃうって手もあるかもしれませんね。

吊り下げるだけだと、どうしても中だるみが起きますので、それで高さが足りなくなる場合は吊るすポイントを増やすなどしてみると良いかもしれません。
この画像では、地味に椅子の背もたれの両端2箇所でシートを吊るしています。端っこだけ吊るすよりも中だるみが少なくなっています。

さて、肝心の効果のほどですが。意外に適度な効き目です。目に見えるほどの改善とまではいきませんが、プラシーボの範疇を超えるはっきりとした差は確実に生じます。
特に、筆者の場合は、覆っているのは左右方向だけでして、足元は壁剥き出しそのまま、頭上はワイヤーラックそのままですので、そこそこ隙間は生じてしまっています。吊るしているだけなので端っことかどうしても隙間が空きますしね。
しかし、それでも、設置していない状態よりも熱の逃げが少なくなっているのは明白。そして、湿度も適度に残留。呼吸が楽になります。
まぁ、寝返り打つたびにガサガサとシートの擦れる音がするわけですが、筆者は特に気にはなりませんでした。
このシートテントへの出入りは少々苦労しますけどね。

とはいえ、これからもっと寒くなると、これだけでは不足、となるのも間違い無さそうです。このシートだけで多くを解決できるほどの力はありません。
が、温度と湿度の安定化という点で就寝環境には一定のプラス効果をもたらしてくれるとは思います。

今回、筆者は非常に薄くて軽いサバイバルシートを使用しましたが、重量やサイズに問題が無ければレジャーシートやフロアに敷くタイプのシートを使用してみても良いかもしれません。もしかしたら、分厚い分効果が高まるかもしれませんしね。
凝る方なら、シート被せ専用のフレームとか組み立ててしまっても良いかもしれませんね。秘密基地みたいになりますよ。シートのアルミ塗装が光を反射させるので、シート内での照明は明るく感じます。
ちなみに今回使用したサバイバルシートは半透明で、やや光を透過させるものでした。ので、光量がそれなりにある場合は外の景色も多少は見えます。(逆に外からも多少見えます)

一冬経過しての感想

丸3ヶ月ほど連続使用しましたので、感想を追記しておきます。
筆者の扱いが雑だったせいで、2箇所ほど裂け目が生じてしまいましたが、見つけ次第テープ貼っ付けて補修することで一冬を無事に使い切ることができました。(なんならもう1シーズンいけるかもね)
毎日の設置が面倒臭いと言えば面倒臭いのですが、これのお陰で、肺が寒さで痛むこともなく、また、今まで冬になると乾燥と寒さのせいで風呂に入ったときに鼻血が出てしまうことが頻繁にあったのですが、この冬はほとんど出なくて済みました。
加湿器使用ですと部屋が結露したりカビたりしますが、これですと結露するほどの湿気は篭もらず、カビることも無いうえに、鼻と肺に優しいので、少々の設置の面倒臭さはもう全く許すことにします。
冬の就寝環境は随分と良くなりました。

2019-02-23 2018-11-22

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