UbuntuStudio Ryzen 7 1700 ほぼ移行完了


結局ですね、省電力チューニングのほぼ全てを諦めまして、システム移行をほぼ終えました。

丸ごとDiskCopyして済ませらんないかな? とか思っていたんですが、流石にハードウェア全取っ換えでいくらLinuxではドライバ全部内包しているといっても、OSの外側のアプリ類で問題が起こらない保証は無いわけですし、前Intel Core i5-4570S + Asrock B85MPro4 のシステムが安定していたと言っても、実は安定までにはそれなりの紆余曲折があって、システムが綺麗に動いているとは限りませんし、また、インストール&設定したけど結局使わなくなったor使いにくい機能等もありましたので、今回、まっさらなクリーンインストールをやり直し、改めて、使っている機能のみ一通りインストール&設定しました。

とはいえ、同じ設定で良い部分などは、単純に設定ファイルをコピるだけで完全動作とかしてくれるので、その辺り、レジストリが絡んで面倒臭くなるor分からなくなるWindowsより移行は楽です。


今回、Wineの導入を見送りました。日本語入力でどうしても使い勝手の悪さが払拭できないのでサクラエディタを諦め、Jtrimは別のアプリで代替できました。そもそも、Windows上でがっつり使用したいアプリはVirtualBOX上にがっちり構築してあって、あっさり移行を完了していますので、VirtualBOX上で実行すれば良いだけのことです。(VirtualMachinesをエクスポートインポートすらせずにUUIDほにゃららの問題も無く、ディレクトリ構成も変更したのに、何の問題も無くあっさり移行できてしまいました。)

OS起動時間分待つ必要が生じてしまいますが、使用感はやはりWineの比ではない(しかし、当然ネイティブほど良いわけでもない)ので、結局、以前からVirtualBOXの方ばかりを使うようになってしまっていました。


問題は少々残ってはいます。

あ、その前に。ちょいちょい画面の下半分がチラついていた問題は、電圧下げ過ぎではなくて、単にケーブルの接触不良でした。じゃなくて、なんかタイミングが取れないケースがあるっぽい。ディスプレイの電源入れ直しで治る。

音声が出ない問題があって、一つはHDMI出力がデフォルトになっていてDisplayPortへの出力になっていなかったので設定を切り替える必要がありました。ただし、DisplayPort出力もシステム上ではHDMI扱いでして、HDMIのポートを変える、といった感じでした。

そして、これが残存課題なのですが、起動するたびに音声デバイスがダミーのみになってしまいます。

OSが起動してから「killall pulseaudio」を実行すれば正常に認識され音声も正常に出力されるようになるのですが、この部分は未解決です。

暫定対応として上記コマンドをアイコン化してパネルに配置。クリック一発で実行されるようにしています。


もう一つの問題がファイルマネージャー(Thunar)がちょいちょい落ちる、問題です。

なんとなく、LAN内の他PCとネットワーク接続しているときに頻発しているような気がするのですが、今のところここは放置で様子見です。落ちないときは落ちないので。


肝心の省電力チューニングについては、結局、現状、CPU電圧はBIOS上で「Negative2」へと2段階引き下げているのとどまっています。また、CPB(Core Performance Boost)も切りました。

せっかく、CPU電圧を下げてもCPBがONのとき、BIOS上のモニターでCPU電圧は約1.3Vという高い値を示していたのですが、これがCPBを切った途端、同じBIOSのモニタリングで0.900Vへと降下しました。クロック表示は同じ3000MHzで、です。

Negative3ですとさらに0.855Vまで落ちるわけですが、このNegative設定、地味にオフセットに近い設定であるようで、さりとて全くのオフセットでもないためNegativeという単語を用いているのだと思いますが、より省電力になるステートでの電圧もそれなりに落ちるようになります。(と思っていたけど記事を書くために検証してたら単純にオフセットのような気もしてきた)


例えば、Negative2ですと、Pstate0での電圧がVIDとしては1.031Vなのですが、実効で0.891Vまで落ちている模様。

アイドル時にはVIDで0.4Vになりますが、実効で0.253V。ほぼ一律0.15V弱マイナスオフセットされていることになります。

K17TKやZenStatesでより詰めることも可能かとは思うのですが、とりあえず、大きく詰められることはなさそうですし、安定稼働が第一ですので、当面は余計な制御を追加せずに様子見することに決めました。

同様にして、メモリの方も3200MHzSPDのままで当面運用の予定。

こちらBIOS上のモニタリングで1.177Vとやや規定の1.2Vよりも低い電圧となっていて、これがときどき1.166Vに低下することがあるので、もちろん、BIOSで電圧を上げることはできるのですが、ここを上げてまで詰めたいとは思わないし、また、起動しなくなってCMOSクリアとか面倒臭いのでこのままにします。大きなパフォーマンス向上が見込めるわけでもないですしね。

それでも、3200MHzメモリの恩恵か、CinebenchR20で3,178pts←これCPB有りの数値でした。CPB有り360/3,178pts(Single/Multi)、CPB無し298/2990pts(Single/Multi)を稼いでくれますので、初代RyzenのCPB無しとしては結構な高パフォーマンスを発揮してくれているのではないでしょうか。

ちなみにこのときの消費電力は99W。ぎりぎり100Wを切ることができていました。これもCPB有りかも(既に記憶に自信無し)。もう本番運用しているので、面倒臭いの計測し直しはしないです。(^^ゞ


InkscapeとKrita


さて、DDR4環境移行の大きな引き金となったInkscapeとKritaのパフォーマンスについてですが、ちょろっとやりやすい操作を行ってCPU使用率の遷移を見てみたところ、現状のアプリの作りがネックでこれ以上のパフォーマンス向上は難しそうだな、という印象を受けました。

というのも、Core i5-4570S + DDR3のときに最大でCPU負荷率74%まで上がっていたInkscapeは今回のAMD Ryzen 7 1700(noCPB) + DDR4では最大でも26%とおおよそ1/3にまで低下してしまっているからです。

メモリ転送速度がネックになっていることも伺えますが、何かアプリの作り上でも負荷分散がやりきれていないのかな? という印象です。

ま、そもそもInkscapeのマルチスレッド対応は今の所フィルターエフェクトに対してだけですからね。仕方がないのかもしれません。


一方のKritaですが、元のシステムで21%でしたが、今回のシステムで16%とかそんな辺り。もっとオペレーションを連続させると30%以上の数値も見ることができるのですが、それは元のシステムではやっていないオペレーションですので、比較の公平性が崩れます。

こちらはもっと素直にメモリネックといった印象で、DDR3-1600からDDR4-3200へと進化した分ほぼ素直に速くなったかな? という印象ではあります。(とはいえ、2倍にはなってないと思う)

ただ、高解像度で16bit浮動小数点カラーでいくつもレイヤー重ねて、ってなると恐らく鈍重になること必至ですので、浮動小数点カラーは諦めようかな、って感じです。


総合的にはzen2やzen3よりもアプリの進化やDDR5を待つのが正解だと言えそうで、その辺り、中古のzenで妥協した筆者の考えはあながち間違ってはいなかったと思います。


2019-08-19:追記

Kritaの方はオペレーションを少々変えたところ90%近いCPU使用率遷移を見ることができた(筆者は2秒間隔で更新としているので瞬間的には100%近く行っている可能性もあります)ので、結構性能を余すところ無く使ってくれている模様。

ただし、逆を言うと、やっぱり浮動小数点カラーでレイヤーがバリバリ増えていったら結構重くなりそう、という予想に変化は無いです。


それでも総合パフォーマンスは爆進


Ryzen 7 1700でCPBを切ると、最大クロックは3GHz、3,000MHzになってしまいます。

Core i5-4570SではTurboBoostを切っていなかったので、こちらは最大クロック2.9GHzではなく3.6GHzで動けます。(但し全コアは無理)


となると、シングルの性能では退化してしまっている懸念が生じるわけですが、実際に運用してみるとそれを体感できる機会はまずありません。

速くなったなぁ、と体感できるところは多々あっても、遅くなったなぁ、って体感で分かるところは皆無です。


というのも、SSDもHDDも新調し、メモリはDDR3からDDR4へ、GPUは内蔵からディスクリートへ、CPUは4C4Tから8C16TとなりL3Cacheも6MBから16MBと倍増以上になっています。

シングルスレッドでしか動作できない超鈍重なアプリを使おうとしない限り、負荷分散されたりキャッシュに収まったり速いメモリに隠蔽されたりして、1コアの最大クロックが低いなどという問題は簡単に隠蔽されてしまいます。

そして、超鈍重なアプリほど、マルチスレッド対応を意識して実装されるものですので、もう、ベンチマークアプリ以外でシングルスレッドOnlyの激重アプリなんてほぼほぼ見かけられないんですよね。

ですので、実運用上でのデメリットはほぼ皆無です。


ただし、消費電力だけは前システムのアイドル24Wから38Wへ(前記事では34Wとしていましたが前記事ではHDDが未実装だったので)と約14W増加してしまっていますので、そこは妥協になってしまいますね。

うるさいと思っていたGPUファンですが、それでもコントロールされていました。ただ、そのコントロールが高めの推移であったため、WindowsのときよりもUbuntuStudioのときの方がうるさく感じたようです。

パラメタを修正して静かにさせましたが、CPUファンやケースファンもそれなりにうるさかったので、GPUファンが止まっていても気付きませんでした。(^^ゞ

今回は安いケースへの収納となったので騒音は心配でしたが、所定の場所に収めたら結構静かになったのでこれでOKかもしれません。(というのも夏場は窓開けてるか窓閉めてエアコン掛けているかという状況でしかPCが稼働していないためうるささの判断が非常にし難いのです。)


とりあえず、4C4Tから8C16T、RAM16GBから32GBというだけでも完全に別世界ですので今の所性能への不満は全くありません。

筆者にはzenで十分だったんや。

今後はAPUにこの性能が内包される時期を待ち、省電力PCへと回帰していく、これですね。

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[記事作成日: 2019-08-17] [内容更新日: 2019-08-22] ※誤記訂正のみの更新等は含みません

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