100均製品でタブレットPCの使い勝手を大幅改善する
タブレットPCの衰退が著しく、壊滅に近い状態に陥っています。
手持ちで使うならスマホの方が使いやすいし、置いて使うならノートPCやデスクトップPCの方が良い。
それに2in1タイプのノートPCがあれば、重さの問題は置いておいて、ノートPCとタブレットの完全上位互換になれるので、タブレットPC単体の居場所はほとんどありません。
ノートPCのように使えなくもないけど、タブレットの固定を考えて、別付けのキーボードを考えて、と設置だけでも複数のパーツを組み合わせる必要があり、全くスマートではありません。
それに、そうやって頑張って設置をしてみたところで、こんなふうに思うかもしれません。
使いづらい。見づらい。
タブレットPCは画面が小さいので、机の上にポンと置いてしまうと、その画面の位置の低さと小ささの相乗効果で、余計に使いづらさが際立ってしまいます。
ですが、ここで逆転の発想をしてみたらどうでしょうか?
タブレットをノートPCのように設置するから、使いづらいノートPCにしかならないのである、と。
タブレットPCはそもそもキーボードが離れてるんだから、キーボードはそこに置いておいて、画面をもっと見やすい位置に持ってくれば良いではないか、と。
んで、じゃあ、そういう高い位置に持ってこれるようなタブレットホルダーみたいなのはないかな? って探してみると、これが意外なほど無い。
あったとしても、スタンドの台がどーんと机を占拠してしまうようなデザインだったりして、もちろん、重心等の問題でそうしないと成り立たないのは分かるとしても、それではキーボードを置くのに苦労します。
そうなると、残るはアームスタンド系くらいしか無いんですよね。
もちろん、アームスタンドで解決はできるのですが、アームスタンドって固定できる箇所の自由度が低く、アームが動く軌跡上に物が置けない、アームそのものが邪魔になる、といったデメリットも多々あって必ずしもベストソリューションではありません。
というか、筆者も既に一つはアームスタンドを導入しているのですが、サブディスプレイ用であって、自分の作業姿勢の真正面までは持ってこれない配置になっています。もう一つ増設することも考えましたが、どうしても邪魔になるので増設はできないでいます。
そこで今回考えたのが、机の上にミニテーブルを置いて、その上にタブレットを置き、その下、机の上にはキーボードを置く、という二階建て構造です。
でも、真面目にミニテーブルを探すと、使いやすいサイズの製品がこれまた全く見当たりません。
そういうときはキーワードを変えてみます。別の物で代用が効かないか、と。
んで、ありました。シンク下整理棚!
筆者が購入したのは幅42cm、奥行き14cm、高さ18cm。「スリム」と書かれたサイズのもの。セリアにて購入しました。
このサイズ感、ちょうど下側にコンパクトなキーボードと両手がすっぽり収められるサイズで、高さも目線の高さにグッと近づくし、さりとて、タップするのに苦労するほど高低差があるわけでもないので、使用上のメリットが多く、デメリットが少ないグッドソリューションです。
細かいことを言うと、もうちょっと高くても良いような気もしますが、この棚の上にタブレットホルダーを置くのでホルダーの分の高さも僅かながら上乗せされます。それで良いことにしましょう。それに、あまり高すぎると今度はタップする動作が大変になります。
耐荷重は1.5Kgなので、テーブル的な使い方はできませんが、タブレットを置いて操作するくらいなら全然平気。
但し、少々ガタつくので、その対策だけはしましょうか。
ガタつくところには隙間テープ!
隙間テープは適度につぶれて隙間を埋めてくれるだけでなく、ガタつき音の発生も抑えてくれますし、滑り止めにもなる。
筆者はキーボードの裏面にも貼り付けて滑り止めとして使用するなど、かなり重宝しています。
そして、棚の上部、網目の粗さ(穴き)が気になるようでしたら、適当に板っぽいものを置くか貼り付けるかしましょう。
筆者は適当に切り刻まれたクリアファイルを貼ってみました。
別にこの棚で字を書くわけじゃないので、そんなにきっちりとした剛性や平面は必要ありませんので。
この写真は普段使っている椅子に座って撮影しているので、ほぼ目線と同じ感覚です。実際にはもっと近づいて作業することになるので、もっと画面が大きくなります。
置いているタブレットはMouse WN892。8.9インチのものです。
ノートPCとして使うにも小さな画面サイズではありますが、ノートPCよりも断然目の近くに配置できるのならば話は別。
実作業時に画面とキーボードを同時に見ることは困難になりますので、タッチタイピングが出来ることが好ましくはありますが、それができるのならほぼほぼデメリット無しでタブレットPCによるデスクトップ環境が構築できます。
その脇にスマホを置くことも可能ですし、写真みたいにサブディスプレイ(というかAndroidタブレットですけど)配置したりとバリエーションは豊かに広げることが可能です。
大きくないミニテーブルですから、使わないときは適当に避かしておけば良いですしね。
整理棚としての高さは約18cmですが、外枠よりも内側の網目の部分は一段低くなっておりまして、足に隙間テープを巻いた状態で設置して実測約17.3cmの高さになりました。
ちょっと目線をずらしてみると、こんな感じ。
この収納棚は耐荷重が少ない代わりに足がスリム(というか針金)なので邪魔になりにくいという利点があります。
キーボードと離れているというタブレットPCのデメリットをメリットに変える、この『目線の高さに近付ける嵩上げ配置』で、ノートPCを超えるかもしれない使い勝手をお手軽な価格で享受してみませんか。
ただし、キーボードを荒く打つ人だと画面が揺れるかもしれませんので、そこだけは要注意ポイントです。