ショートカットキーでポインタを飛ばす
筆者は出来の良いタッチパッドが好きなのですが、一般的にはポインティングスティック(GHBキーの中心にポッチがあってそれを傾けるような力を加えることでポインタを操作するデバイス)の方が人気があるように思えます。
筆者がなぜポインティングスティックではダメなのかというと、ポインタの移動をずっと目で追っていかねばならないのが完全に無駄時間になってしまうからです。
要領の良い方は「は?そんなことしなくても十分に使えますけど?」ってなるかと思うのですが、筆者はこのポインタの移動を制御するデバイスではなくてポインタの移動速度を制御するデバイスがどうにも苦手なんですね。
でも、実は苦手となる要因の1つははっきりしています。
大きく速く動かしたいケースと細かく操作したいケースがXubuntuでWQHD2560x1440の解像度では両立出来ないんです。
細かい操作が出来るように調整すると、大きく動かしたいときの待ち時間が異様に長くなりうざったくなります。
大きく動かしたいときにスッと動けるように調整すると細かい操作が出来ずに度々行き過ぎ、目指したところを通り過ぎてしまいます。
こういう、あちらを立てればこちらが立たず、という両立出来ないストレスは、もしかしたら他の方がタッチパッドで思っていることかもしれません。
でも、筆者はタッチパッドでは両立できるんですよね。大きく動かせて細かい操作も大丈夫。
しかし、世の中はどんどんとタッチパッドの使い勝手を悪化させ、製品のバリエーションを減少させていますので、タッチパッドの無い世界、ポインティングスティックによる操作でもどうにかして成立する方法を模索しておいても良いかも知れません。
んで、今回の本題です。
ポインタをキーボードで操作する、という考えでアプリなんかもあったりもしますが、そういうアプリでもキー操作回数が異様に多かったりポインタ移動が遅かったりして、使ってみると「これかえって苦労してるなぁ」という感想になることも珍しくありません。
これらのアプリはポインティングデバイスが一切無い場合を想定していることが多いので当然というか仕方ないのですが、ここではポインティングデバイスがあるという前提で、全てをポインティングデバイスで操作するのは効率悪いので、その効率悪い部分だけをキー操作で補おうという考えで進めたいと思います。
大きく動かしたいケースをいくつかショートカットに登録する、という方法が手早くて簡単です。
Linuxではxdotoolという便利なGUI操作コマンドがあります。
筆者はこのコマンドを使用して、[Ctrl]+[Alt]+[Shift]+何かのキーで大まかにポインタをすっ飛ばすようにショートカットを設定しています。
例えば、上記キー+[U]キーで320,240の座標にポインタを移動させるようにしています。
uiopjkl;m,./の12キーを4×3のマトリックスに見立てて12箇所にポインタを飛ばせるようにしています。
これで大まかにポインタをすっ飛ばして、そこから細かい調整はポインティングデバイスを操作すれば良いという思想です。
沢山定義すれば一発で移動できる箇所が増えることになりますが、反面、覚えづらくなったり操作そのものがしづらくなったりしますのでここら辺は良い塩梅に留めておく必要があります。
筆者は上記12箇所の他に左に隠しているタスクバーを表示させるために左隅にポインタを移動させるキーも定義して、今現在では5×3のマトリックスで15箇所定義している状態です。
ショートカット一発なので操作効率は良いはずなのですが、大きく動かす動作と細かい調整が両立できているタッチパッドでは大きな操作もタッチパッドで行ってしまった方が速くて簡潔であるため、タッチパッドがある現状、このショートカットは役に立ちません。
ポインティングスティックでは大きな操作が素早くできるように調整すると細かい操作が出来なくなるので、ポインティングスティックを細かい操作専用に調整して大きな操作はショートカットで行うというのは一つの効率化手段になり得ます。
とはいえ、筆者の場合は操作の簡便性やストレスの少なさ等も加味して現状はどうしてもタッチパッドの方に手が伸びてしまうので、これはタッチパッドが無い環境になったときに我慢して使う用かな?と思っています。