SOYES XS13

2024年06月購入。お値段1,041円。
なんかごにょごにょしていたらこのお値段まで落ちたので購入してみました。
というか、キャンセルされずにちゃんと届くんだなあ……。

筆者はたまに野良仕事をするのですが、不法投棄されたゴミの処理とか嫌な目に結構合うので作業するのが非常に億劫でして、気晴らしにラジオとか聞きながら作業していたのですが、そのラジオも宣伝ばっかりでつまらなかったりすることが多いので最近では音楽を聞いています。
音楽といっても、筆者はサブスクとかやっていないのでローカルに溜め込んだファイルを再生しているわけです。3,000〜4,000ファイルくらい。
というか、通信出来るSIMは一つしか持っていなく、野良仕事用には多少粗っぽい使い方をしても良いようにボロくなった古いAndroidスマホを使用しているので、ネットに頼った方法は今のところするつもりが無いです。

ほぼ音楽を聞くだけなので、コンパクトなプレイヤー、いわゆるMP3プレイヤーみたいなもので事足りるのかもしれませんが、この手のハンディなプレイヤーって対応しているファイルフォーマットが明確でないことが多く、筆者の所持している音楽ファイルが再生できるという確信が持てる機種がなかなか見当たりません。(数万円クラスなら見つかる)
またフォルダ構成にキツい制限が掛かっていたりして、ランダム再生が思い通りに出来なかったり、ファイル数が多いとフリーズしてしまわないか、などなど不安要素があって非常に手を出しづらいのです。
一方でAndroid機であればAndroid5.0以上であればOggOpusの再生が出来るので、例えばYoutubeで公開されているMVの音声だけをローカルファイルにして聞くみたいなことも出来るわけです。というか手持ちのCDも全部データ化して原本をロスレス圧縮のFLACにして圧縮持ち出し用にOggOpusファイルも一通り作成しています。(昔はAACにしてました。カーステレオがMP3とWMAしか食ってくれないのでWMAも作ったりしてた。結構手間暇掛かってんのよね)
なので、機能的にはやや余計なものが付いて来てしまう傾向にはありますが、再生確実性からしたらAndroid機に筆者がいつも使用させてもらっているVanillaMusicをインストールして音楽を聞く、というスタイルが一番確実で手間が少ない手段だったりします。

しかし、Androidスマホって音楽を聞くだけの用途にしては大きくて重いです。
これが少々気になって、たまにコンパクトなスマホを物色していたりしました。

条件としては、スピーカーが底面もしくは上面に付いていることと、TFカードスロットがあるかもしくはローカルストレージ容量が64GB以上あること、その中でなるべくコンパクトなもの、となります。
スピーカーの位置については、筆者はストラップ付けて首からぶら下げつつも胸ポケットに入れてかつクリップで固定して使用しますので、そのときに直接耳の方向にスピーカーが向いていて欲しいという要望があります。
野良仕事用なので、鋸とか振り回したりしていますので、イヤホンとかは付けません。無線イヤホンなんかだと作業中に落としそうですし、クルマに轢かれる危険もあるのでイヤホンで聞くのはNGです。
スピーカーが付いていても胸ポケットの内側に向いてしまっていたり、あるいは外に出して固定したとしても自分じゃない方向にスピーカーが向いていたりしますと必要以上にボリュームを上げないと自分に聞こえないので逆に近所迷惑になる危険性が高まります。と、いうわけで、底面か上面にスピーカーという条件がマストなんですね。

真っ先に思い付くのはRakuten Miniなのですが、これストレージ容量が厳しいんですよね。確か32GBでTFカード使用不可。ストレージにはOSやアプリなんかも入っているので音楽ファイルに使用できるのは最大でも20GB程度。自分の持っているファイルは30GB近くあるのでちと不足。
それに合わせてサイズ落とすエンコとかするのも面倒いですし、曲の厳選とかも面倒。USB-Cに挿せる小さなUSBメモリとか追加するかなどと考えると費用が嵩みますし、今度はRakuten Miniのあまり余力の無いバッテリー容量1,212mAhというのが気になってきます。

確かに野良仕事にぴったりな機種があったら嬉しいは嬉しいんですけど、大枚叩いてまで揃えたいものかと言うと、そんなことするほどのものでは無い、といつも思い直すんですね。
うちには古いAndroidスマホが何台かありまして、スピーカーの要件もストレージ容量の要件も満たせるものがまだ何台かあります。デカくて重いんですけど。
これらの使用用途というのもほとんど無くなっていますので、デカくて重いのを我慢して野良仕事用に使う、というのが合理的最適解な気もするわけです。
そんなわけで、現在はその中で一際軽く、画面にヒビが入ってしまっているので野良仕事で粗く使ってしまっても心が傷まない、Android7.0でMT6750Tのgoo (covia) g07 (グーマルナナ)を使っているわけです。
デカさはどうしようも無いですけれども、150gという重量は現在のスマホのレベルからしたらかなり軽量な部類です。これでも。
なお、goo (covia) g07 (グーマルナナ)が壊れた場合のバックアップ候補としてはAndroid6.0でMT6737で165gのHOMTOM HT17Pro、Android7.0でMT6580で187.3gのOukitel U22が控えています。

が、実際野良仕事をしていると、季節にも拠りますが薄いシャツなんかだとやはり胸ポケ辺りが重いんですよね。若干邪魔。なので、出来れば小さくて軽いやつが欲しい、って思っちゃうことも度々あるわけです。


んでですね、中華スマホにはRakuten Miniをもっと玩具化したような小さいスマホが売られていたりするんです。
一般的に古いSoCやRAM、ROMなど二束三文になったような超安価になったパーツ類だけで固めて作っているので製品そのものの価格も比較的安価だったりします。
その代わり性能もお察しですし、AndroidOSのバージョンも古めです。

それでも、数年単位でたまに状況を確認してみたりすると、非常にゆっくりではあるもののこれらの玩具スマホも進化していたりします。
かつては良くてMT6580だったSoCが、近年ではMT6737搭載の機種もちらほら見られるようになりました。
MT6580は3G時代のローエンドSoCの代表格でなんと現在あちこちで絶賛サポート打ち切られ中の32bitCPUです。Android系では数が出回り過ぎてて簡単には32bitは切れなさそうですが、2038年問題(タイムスタンプのオーバーフロー)なんてのもあったりします。
MT6737は4G時代のローエンドSoCの代表格ですが64bitCPUです。筆者はちょうどMT6580のOukitel U22、MT6737のHOMTOM HT17Proで共にRMA2GB/ROM16GBという似たようなスペックの製品を持っていますが、使用してみるとお互いにローエンドながらもやはりMT6737の方が明確に速いとは思います。
ですので、MT6737搭載は確かな進歩ではあります。
ただ、どちらも28nmプロセスのSoCですので、ここが例えば12nmプロセスのローエンドであるHelioA20辺りを搭載してくれるようになると、さらに性能が上がりつつ省電力になりますし、おそらくHelioA20辺りなら製造原価も高くは無いと思うので、早くここいらが玩具スマホに搭載されるようになって欲しいなあとは思います。
ぶっちゃけ、Mediatekの28nmと12nmって別物なので。筆者は16nmプロセスであるHelioP25を搭載したMaze Alphaを所持していますが、28nmと16nmではそこまで大きな差が感じられないんです。16nmは断然速くなってはいますが。16nmと12nmの差の方が大きく感じます。あくまで体感上は。余談だけど12nmのArmは出来が良いと思う。Vontar X3も良かったし。

また、昨今のRAM搭載量増加の波を受けてか玩具スマホでもRAMが増加傾向でして、かつては512MB(1GBの半分ですよ)なんてのも平気で存在していたのが、昨今では2GB搭載が主流になって来ています。
画面が小さいだけにあまり多くのことを一遍には出来ないとは思いますので、2GBもあればある程度は……っていうか音楽聞く用途に2GBも要らんけどな。でも、有れば有ったでまだ別の使用用途とか生まれるかも知れんし。

んでですね、最近筆者が気になっていたのは「SERVO KING 9000」でした。
こちら、コイン2%使用でお値段3,558円という安価な価格で購入出来ながらも、この手の玩具スマホとしてはMT6737でAndroid10でRAN2GB/ROM16GBというほぼ最新かつ最上を網羅している製品でして、しかも詳細を確認していくと、いわゆる有線イヤホン端子である3.5mmφジャックは無いもののUSB-CからAudio Outputと明記されていますのでスピーカー繋いでお家リスニングとかも出来そう。
画面解像度も480x854とこの手のスマホでは高解像度の部類。筆者の手持ちのcovia FLEAZ F4 (CP-F03a 8G)と同じだったりします。
また、バッテリーも今までの玩具スマホが軒並み1,000mAhないしはそれ以下だったのに対して倍増して2,000mAhです。
筆者手持ちのcovia FLEAZ F4 (CP-F03a 8G)が1,800mAhですので、その感覚からしたらこの3インチという小さな画面サイズであれば十分な感じです。
また、筆者手持ちのOukitel U22はスペック上は2,700mAhですが、実測した人のレビューでは1,800mAh程度と言われ、実際3,000mAhのHOMTOM HT17Proに比べてやたらとバッテリーの減りが速いので感覚的には1,800mAhと言われた方がしっくりくるのですが、そこから考えても小さい玩具スマホで2,000mAhって割と頼もしい気がします。
Rakuten Miniだって1,212mAhですしね。

なので、一度はこちらの製品に転び掛けたのですが、やっぱりデカくて重いのさえ我慢すれば手持ちで使えるのが何台もあるのに、ここで絶対スペックとしては不足な玩具スマホを3,558円も出して購入するのは無駄なのではないか? という考えがちらほら巡ってしまいます。


そんな中、AndroidのAliのアプリで見ればまた一段と値下がりするかもしれない、と思って立ち上げてみました。アプリの方で見ると値段が下がることがままあるので一応確認するんです、毎回。
すると、別製品ですがコイン込みで大幅割引してくれる玩具スマホがちょいちょい見つかります。

「SOYES XS11 XS13」で2,936円がコイン割最大85%OFFだったかな? まあ、こう表示されていれても実際に買おうとするとこんなに値引きしてくれないのですが、それでも確か半額の1,468円くらいにはなったはず。
ここで心がグラっと揺らぎましたが、こちらの製品はMT6580でRAM1GB/ROM8GBでAndroid6.0というかなり古めかしいスペック。画面解像度も320x480となかなかに玩具。バッテリーも1,000mAhと控えめ。
ただ、より小さく軽く、特に本体55gという軽さは大変魅力的ではあります。特に心配なのは、それでもバッテリー不足が気になるのと、RAM1GB/ROM8GBというスペックがそのスペックそのものの不安というよりもこの程度が当たり前だった頃の製品って特にROMが遅いのか極端に待たされる製品が多くて、1回タップしてから画面の様子が変わるまで下手すると数分待たされる、というとても使えない代物だったりする可能性があるので、そういう意味で怖いのです。
実際、筆者手持ちのAKART chocotto Android CH-AND500,Dospara DG-Q10Sは本当に1回の操作で反応してくれるまで数分待たされるので、ただアプリを1個起動したいだけなのに数分から数十分が溶けるという『不良品』レベルの使えなさだったのです。
なので、そういうのに当たりそうで怖いという面もありました。

そしてもう一つ。「SOYES XS13」と同じ型番でありながらも4,026円でありまして、こちら実際に買おうとすると1,5??円。上記のプラス100円くらいになる製品があったのですが、こちら、同じ型番ながらもRAM2GB/ROM16GBでAndroid9.0ということになっています。
その記述を信じるならば、100円程度の価格差であればこちらの方が良さそうという判断は出来ます。
ただ、もう2,000円足すと上記の「SERVO KING 9000」に手が届きます。そこをどう考えるか。

んで、ショップをフォローするとクーポン貰えそうだったのでフォローして価格を見直したらなんと、1,041円まで下がりました。
この価格なら、一回こういう玩具スマホがどの程度の製造レベルのものなのか経験してみる、という程度の理由付けでも手を出して良いと思えます。
これで作りがお話にならないくらい悪いのであれば今後手が遠のくでしょうし、そこまで酷くないのであればHelioA20辺りの搭載と価格下落を待って将来的にもう一台購入する、という道筋も見えてきます。
今回はその試金石も兼ねて、この条件で購入してみました。

キャンセルされるか? とも思ったのですが、無事出荷された模様。すげえな。本当に1,041円で新品スマホが手に入るの?
もっとも、うちのSIMはもう3G停波しちゃっているのでMT6580搭載のこの機種ではWiFiで使うしか無いのですが。
というか、初めてコインをまともに使えたわ。今まで貯めてみても使いどころが無いままサクッと期限切れで消されてばっかりだったのに。たまたまだけど貯めてて良かった。
半額の2,013円分がコインで賄えて、残りの割引が486円(いわゆる3ドル)ずつAliのクーポンとショップのクーポン適用で1,041円になりました。

開封の戯

届いたわよ。

ちゃんとした緩衝材に包まれて。
まあ、この写真で左右方向は筒抜けだったんだけど、ままえでしょ。

箱の上と裏。IMEIはモザイク入れてます。
ちゃんとMT6580 RAM2GB ROM16GBの表記。

箱の中に本体。さらにその底にTPUケース、保護フィルム、USB Type-Cケーブル、SIMトレー取り出しPIN、マニュアル。と、商品説明通り。(細かいことを言うとPINの形状は違ってたけど無問題)
写真右上の箱内側に接着剤の処理のせいか一部紙片に乱れがありますが、価格を思えばむしろ豪華だしちゃんとしてるとしか言いようが無い。

箱だけでなく本体裏にもIMEIが印字されたシールが貼られています。
マニュアルは後半が英語。
思ってた以上に真面目でまとも。

うちの古めかしいキッチンスケールで計ってもスペックどおり55g。

画面には輸送用保護シールが貼られているが、それとは別に使用時向けの保護シールまで添付。
左面は音量上下ボタンと、下の方には通話用マイクの穴。本体が小さいので下に持ってくるとスピーカーとハウリングでも起こすからここに移したのかな?

下面にはUSB Type-C端子とスピーカーの穴。スピーカーはどっちがダミー穴かまでは不明。
なお、商品説明にもマニュアルにも記載が無かったし、キーボード繋いでも反応無かったので、恐らくOTGは機能しないです。同じMT6580搭載のOukitel U22もOTG機能しなかったのでもしかしたらSoCレベルで機能が無いのかも?
また、イヤホン繋いでも音出ない(相変わらずスピーカーから音が出る)のでUSB-C Audio Outputも機能が無い模様。
まあ、この辺りは仕方ないかな? SERVO KING 9000より2,500円安かった落差ですね。

イヤホン使いたかったら無線で接続するしか無いですが、筆者は今回はスピーカーで聞けるのが必須なだけでしたのでまぁ問題は無いです。

カメラは単眼なはずなので2つはダミー。ライトはちゃんと点きます。指紋認証はありません。
右面は電源ボタンと下の方にSIMカードトレー。
なお、小さい本体なので仕方無いですが、気を付けないと電源ボタン操作時にカメラの面に触れてしまいます。よっぽど意識してないと普通に触りまくります。

TPUケースは画面側の返しの部分の幅が大きくてしっかりホールド出来そうではあるのですが、その前に装着が難しいくらいキツいです。
何度も付け外ししたくはないと思いましたので、まだSIMトレーとか開くかもしれない現時点では無理に装着するのは止めておきました。
TPUケースにストラップホールが付いているのは良心的ですよね。
小型スマホの需要を良く分かっていらっしゃる。

SIMトレーはNanoSIM2枚かTFカード+NanoSIM1枚。ここも商品説明どおり。
筆者は3Gで使用できるSIMを持っていないのでSIMカードは付けませんし、TFカードもまだ装着していないのでここは未検証です。

起動してみて違和感があったのが、最初の初期設定の処理が飛ばされて普通に起動したこと。
なんか仕込まれていても嫌なので速攻でFactoryResetしようと思ったのですが、Volume下げ+電源ボタンでは例の中国語のテスト画面が出てしまい、Volume上げ+電源ボタンでは普通に起動してしまってリカバリーモードは起動できなかったので、設定からリセット掛けてみたんですけど、って書きながらadbコマンド打ってみるべきだったかぁ……って今更思い出しましたがもう結構カスタマイズしちゃったのよね……。

なお、あまり細かく見てなかったのですが、結局、特に仕込まれているような怪しい動きは今のところほとんど無く(ほとんどと言っているのは筆者が判別できない通信があるにはあったからです。怪しいかどうかも判別つかない)、リセットしたらむしろ端末情報画面の一部が中国語になってしまったのでやらない方が良かったかもまである。
あ、上記のResetしても初期設定処理は実行されず普通に起動しました。その状態をデフォにしているらしい。もしかしたら、低スペックスマホを長く作り続けてきたノウハウでリソース削減手段の一つなのかもしれません。ROMが空くもんね、この方が。

画面が2.5インチと小さく、解像度も320x480と笑っちゃうくらいの低解像度なので、ちょっとした文字数で表示しきれなくなります。
これは筆者が真っ先に切るアニメーションの設定ダイアログ。

ストレージの表示なんかでも4.03GBが表示しきれずに改行しちゃうという画面の小ささよ。
なおですね、これもずっと気が付かなかったんですけど、ここら辺の表示ってスクリーンショット撮れば良かったんじゃね? って話です。そっちの方が綺麗だしサイズも小さい。(^^ゞ

初期状態のホーム画面です。
1画面に8つのアイコンが表示され、溢れるアイコンは右スワイプで切り替えるタイプです。
非常にシンプルなのですがこれならアプリサイズも食わないですし、画面が小さいので凝ったことは出来ないのでこれで良いような気がします。
もちろん、別のホームアプリを導入しても良いのでしょうが、とりあえず筆者は不要かな。

初期状態ではアプリアイコン15個でした。Google Play プロテクト認定はされていませんでした。

んでアプリのアップデートでもGoogleアカウントの設定が必要になってしまうので、色々と設定を始めようとしたところ……。
そりゃそうですよねえ。でも、改めて結構衝撃を受けた場面。
ソフトキーボード小せえ! 誤タッチ不可避。

なお、OTGが効かないので有線キーボードは駄目でしたがBluetoothキーボードは普通に接続できましたので、そちらでどうぞ。

突然ですが、バックカメラは5M画素ということで3072x1728で写真が撮れました。あれ? 16:9じゃね縦横比。
その下の設定だと4:3にはなるけど1600x1200と解像度ガタ落ちするのでこれで良いでしょう。
ちなみに上の写真は縮小せずに800x600だけ切り抜いたものです。
日暮れ近くの室内ということで撮影条件は厳しかったですし、多分これレンズ面に指紋べったり付いてしまっている状態で撮ったと思われますが、その割にはまぁまぁな感じです。
決して褒められはしませんが、同じ5M画素のcovia FLEAZ F4 (CP-F03a 8G)がすぐに白飛び起こしてまともに見れたもんじゃなかったことからすると、今のスマホってのは安物パーツを適当にポンとくっつけるだけでも、そこそこ写るようになったんだなあと思います。
積極的に使う気にはなりませんが、手元にこれしか無いときには記録用として最低限使えはするでしょう。

んでまあ、複数画面に跨るホーム画面ですが、ホームボタンを2度押す、もしくはホーム画面表示中にもう一度ホームボタンを押すと一番左の画面に遷移するようになっているので、重要なもの、良く使うものほど左に寄せた方が良さそうです。
ということで、カスタマイズした結果がこちら。
右上の「GISF」は筆者自作の単機能アプリで、まあ画面消灯(ロック)するだけなんですけど、画面点灯させるには電源ボタンを押さなければなりませんが消灯はこうしてアプリ起動でも(アプリアイコンをタップするだけで)消灯できます。
ってか、そういう機能を元から持っているスマホも結構ありますよね。筆者の手持ちではXiaomi Redmi 12Cがバックボタン長押しで消灯してくれます。
あと、カスタムROMだけどLeTV LeEco Le Max 2 X821なんかはステータスバー(で良いんだっけ?画面上の帯)をダブルタップで消灯できます。

起動からしばらく経って落ち着いてくるとメモリ使用量が1GBを切ってくれます。
これは似たようなスペックのOukitel U22HOMTOM HT17Proがだいたい常に1.3GBくらい使用しているところからすると少なめの消費量です。
画面が小さいので画面表示周りでメモリを取られていないということもありますが、あまり変なのを入れて無さそうなので安心感はありますね。

インプレッション

途中までは感心しきりでした。思った以上に真面目だこのメーカー。
作りに高級感こそありませんが、どれもこれもローエンド極小スマホなりの最低ラインは割り込まない。玩具スマホと言っていたのは少々は失礼だったかもしれません。

単に中国の現在の状況のせいかもしれませんが、システムからAWSとかFacebookとかにアクセスが飛ぶようなことも無くシステムから出た通信はとりあえず163.181.*.*:443と115.28.253.88:10010のみ。
まあ、10010ポートなんて特殊なのは怪しいっちゃ怪しいのですが、頻繁にアクセスしているわけでもないしこのスマホでやることなんて音楽流すかカメラで写真撮るくらいなので、そこまで執拗にブロックすることに拘らなくても良いかもしれない。
そもそも、ある程度設定できたらWiFi接続切っちゃうし。野良仕事中にWiFiオンなんてしないし。

有線イヤホンが使えなかったのでイヤホンによる音質チェックは出来ませんでした。
スピーカーの音質はどう転んでも限界があるので気にしても無駄なのですが、まあ、スマホのスピーカーとして特に変なところは無く、あ、変なノイズとか無いという時点で褒めても良いかもしれない。
Loudnessは速攻で切りました。スマホのスピーカーでLoudnessなんて入れたらまともに音楽聞けん。伴奏が聞こえなくなる。

びっくりしたのが、下のスピーカーだけじゃなくて、上の受話口からも音楽が流れていたこと。
もしかしたらこれ、ステレオスピーカーになっているかもしれん。こんな小さなスマホで意味があるのかどうかは置いておいて。
なお、設定の『ユーザー補助』でモノラル再生の項目があったのでモノラルにしたら若干音が変わりました。
野良仕事用としては下のスピーカーから全音出て欲しいので、モノラルにして左成分も下のスピーカーから出るようにしておきました。

なお、音量を大きくしていくと、筐体自体が震え出します。まあ、音量とスマホのサイズを考えたらそりゃ仕方ねえわ、って感じの震え具合でして、作りが安っぽいという印象は特に受けませんでした。

測定条件が最良とは言えないけれどGeekBench5を1回だけ実行しました。
シングル67、マルチ235ということでいわゆる普通のMT6580気持ちやや低めですが、クロックは一応標準の1.3GHz出てるっぽいですね。
低めになるのはやはり筐体が小さくてすぐにアッチッチになるからかと思います。

画面を点けているとバッテリーがゴリゴリ減っていきます。元々MT6580自体があまり省電力ではないので、画面消灯していても気持ちバッテリーの減りは早めです。
まあ1000mAhじゃけん仕方ない。
なので、やっぱりバリバリ使うのには向いていないので、画面消灯して音角再生程度が無難な使い道かと思う。それでも1,041円だもん。十分よ。

なお、USBテスターで充電電流を眺めていたところ、結構頻繁に瞬間ゼロ表示になっていたのですが、発熱状況見ながら充電量制御でもしてるんでしょうかね?


良し、ここから気に入らないところを挙げて行くぞ!

エンジニアリングモードが潰されてます。
あの、電話のパッドから『*#*#3646633#*#*』って打つと行けるやつ。
どの番号であれ『#*』と打ったところでそれまでの入力を全消去されてしまうので、これは意図して潰していると見ました。

GooglePlayにあるMTK EngineerModeでは入ることが出来ましたが、FM Radioの項目がグレーアウトしていたので、どうやらFMラジオは聞けないようです。

一番困っていて、現在進行系で困っている最大の問題点が『WiFi接続がランダムMACアドレス』になっていて解除する手段が全て塞がれている、という点です。
どこをどう探してもランダムMACを解除できる設定がありません。開発者オプションからも消されています。

ここだけはマジで理解に苦しむところなんですが、ランダムMACなんてMACアドレスフィルタリングの大敵でむしろお家WiFiからするとセキュリティをガバガバにする害悪でしかないのですが、なぜにこれをランダム強要するのか、コレガワカラナイ。
なお、ADBとかで設定できたりしないものかと調査していますが、今のところ成功していません。

基本、WiFiすら使わない、とはいえ、必要なときに毎度毎度フィルタリングの設定の方をガバらせなければいけないというのは大変に苦痛なので、どうにかできないかと探す旅をしなくてはなりません。


逆に言うと不満点ってその程度なんですよ。
もちろん、画面が小さ過ぎて文字が見切れてんじゃねえか! とかはあるんですけど、そんなんそういう製品なんだから仕方無いところですしね。

ちなみにこれは筆者自作のアプリUfoSaCtrlTripの画面。
こちらもバリバリ切れてんぞ!

バッテリー少ないのも軽いのとのバーターだし、性能低いMT6580は価格とのバーターだし、そういう仕方が無いところ以外での不満点って今のところはびっくりするほど少ないですよ。

あの、ほら、中華なスマホで格安というと、物凄いスペック詐欺の塊を良く見るじゃないですか。
7.3インチで10コアで16GBで1TBみたいな。あれ、実際買うとMT6580よりショボいSoCだったりするらしいんですけど。
値段的にああいう奴らと同一視してしまいがちな格安小型スマホですが、かなり真面目に作られている製品だと思いました。
そういう目で見直してみると、商品説明のページとかでも虚偽っぽいことしてないことに改めて気付きました。

ほら、中華なスマホやタブってだいたいどの製品も画面表示詐欺やってるじゃないですか。
ベゼルを極端に細く見せて本体目一杯に画面が広がっているかのようなイメージ画像を必ずと言って良いほど使うじゃないですか。
この製品の画像、ちゃんとベゼルがボンっと太くて実物そのままでしたよ。

とりあえず格安で入手は出来たのだけれど、ああいうイロモノと同一視してはいけない真面目な製品であると筆者は認識を改めました。

難しいのは、だからといってこの手の製品の使いどころが沢山あるわけではないので、そうそう購入する機会も無さそうだと言うところですかね。

追試

adb reboot recoveryコマンド打ってみましたが、リブートしてバックライトが点灯しているものの表示が一切無く黒一面のままです。
どうやらRecovry Modeのリソースすら入っていないらしい。
ということで、この機種の場合はリカバリーモードも初期設定処理も端折ってROM領域を節約している、と見なして良さそうです。

ランダムMACの強要についてスマホ側ではどうにも対処が出来ないっぽいので、仕方無くアクセスポイント側でMACアドレスフィルタリングを行わないステルスSSID回線を開いてそちらに接続するようにしました。

あと、32GBのTF(SDXC)カードを挿入しまして結局5,000曲近くOggOpusやAAC,MP3など楽曲をぶっ込みまして、改めてちょこっと聴いていたところ、少なくとも現在野良仕事に使用しているgoo (covia) g07 (グーマルナナ)のスピーカーよりも音質が良いことが判明しました。
小さな筐体という限界があるので絶対的には大したことないかもしれませんが、個人的には結構頑張ってるなあと感心しております。

底面の穴のどちら側がスピーカーか分からんと言っていましたが、多分マイクから遠い側です。電源ボタン側と言って良いかな。
ただ、筐体全体がスピーカーの共鳴箱みたいな感じにもなっていますので、穴を指で塞いだところであんまり音は変わりません。
全身で頑張っているんだね、良い子良い子。

ついでに、従来のローエンドスマホでは5,000曲近いライブラリーの読み込みにかなり時間が掛かっていたのですが、この機種のTFカード周りのインターフェイスが良いのか挿したTFカードが良かったのか以外に早く処理が終わってビックリしました。
同じローエンドでも年式が新しくなった分底上げされた部分があるんでしょうかね?
そういえば、何曲かUSB経由で音楽ファイルの転送もしたんだけどローエンドとは思えないほど速く転送終わったんですよね。
上記であげたMediaTekのローエンド達の中で圧倒的に速い。不思議。

ただやっぱり画面消灯しててもスピーカー鳴らしてたらバッテリー減るの速いわ。(^^ゞ
野良仕事くらいは十分に保つでしょうけども。

追記:2024-07-02
上記でROM容量空けるためにリソース端折ってる的な話を書きましたが、これMT6580にしては起動も終了も速いです。
元々RAM512KB/ROM4GBとかのスペックで作ってた経緯があるせいかどうか分かりませんが、低スペック向けに色々とチューニングしてるんですかね?
バッテリーもあまり持たない機種ではありますので、バッテリーを充電したらサラっと起動できるというのは割と軽快さが感じられてGoodです。

筆者の自作アプリで近接センサーを使用しているので反応をチェックしてみたんですが、受話口にセンサーがあるらしく、反応は機敏。
近接センサーの反応だけなら筆者手持ち全スマホでNo.1かもしれないってくらい良く反応してくれます。

2024-07-02 2024-06-30

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